Hey! Say! JUMPメンバー分析 第3回:有岡大貴、俳優として頭角現す存在感 表情豊かなダンスにも注目
6月17日に公式Instagramを開設したHey! Say! JUMP。当初TikTokにて突如浮上した「Instagramを解禁するアイドルグループの期間限定アカウント」が、顔を隠した状態のメンバーが踊る「恋をするんだ」の動画を投稿するという斬新な予告で大きな盛り上がりを見せた。同日深夜にはインスタライブも行い、開設から約1週間が経過した現在フォロワー数は50万人に迫るなど、新たな活動が話題となっている8人の魅力を探る。第3回は有岡大貴。
目を引くダンステクニックと楽しさが伝わるパフォーマンス力
ダンスパフォーマンスが注目を集めるHey! Say! JUMPの中でも一際存在感を放つのが、有岡だ。メンバーの中では小柄な印象がある有岡だが、全身を使って指先、つま先まで神経が行き届いた繊細さとダイナミックさを併せ持つダンスは彼の真骨頂である。BTSも手がけるコレオグラファーのソン・ソンドゥク振付の「BANGER NIGHT」は複雑なフォーメーションが見所であるが、ここでも有岡のダンスが目を引く。テクニックだけでなく豊かな表現力でダンスを楽しみながらパフォーマンスしていることが伝わってくる。
また時にウィスパーボイスで披露するセクシーな歌声も、ファンの間では有名だ。加えて歌詞がしっかりと伝わるボーカルは、聴く人の心を震わせる力を持っている。
俳優として大きな飛躍を遂げた2022年
さらに注目したいのが、俳優としての活躍である。公開中の映画『シン・ウルトラマン』で有岡が演じているのが、主人公の“ウルトラマンになる男”斎藤工や西島秀俊、長澤まさみ、早見あかりら錚々たる俳優陣とともに「禍威獣特設対策室専従班」に所属している滝明久役だ。有岡は、物理オタクである滝の役どころを、興味があることには周囲の目を気にするそぶりを見せず、冷静に早口でまくし立てるといった演技で見事に演じきった。筆者も実際に映画を観たが、セリフを話すトーンや緩急の付け方が絶妙で、ぐいぐいとストーリーに引き込まれていった。
映画が公開になった当初は、滝を演じた有岡がHey! Say! JUMPの一員であることを知らなかったという人も多かったようで、SNSには驚きのコメントも寄せられていた。また、主演の斎藤も「俳優なら誰もが怯むであろうあの役柄を演じたのは見事」と彼の演技を絶賛し、好演を称えていた(※1)。
また、先日最終回を迎えたドラマ『インビジブル』(TBS系)で有岡が演じたのは、純粋で親思いのポジティブ思考だが、少し自己主張が激しい一面もある捜査一課の刑事・磯ヶ谷潔役だ。捜査一課から左遷された高橋一生が演じる破天荒な刑事・志村貴文とは対照的な性格である磯ヶ谷の役柄をしっかりとつかみ的確に演じることで、物語の中で志村のキャラクターをより際立たせていたのが印象的であった。どのように演じるのが作品にとって効果的であるかを判別する感覚は、有岡の豊かな感性から生まれるものなのかもしれない。