asmi×meiyoが明かす、コラボ曲「PAKU」ヒットの裏側 SNS時代に“バズること”への意識も

asmi×meiyo「PAKU」コラボの裏側

 MAISONdes「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」やオリジナル曲「memory」が大きな話題になったasmiと、「なにやってもうまくいかない」がTikTokでヒットし、大きく飛躍したmeiyo。今年1月には100回嘔吐をアレンジャーに迎えた「なにやってもうまくいかない(feat.asmi)」をリリースした二人が、3月にmeiyo作詞作曲、asmi歌唱、同じく100回嘔吐がアレンジを手掛けた「PAKU」を配信。可愛らしくも中毒性のあるasmiの歌声や、耳に残るメロディ、フレーズがTikTokを中心にバズを生んでいる。Z世代に支持を受ける二人に、「PAKU」で二度目のコラボに至った経緯、SNS時代にバズることへの意識などを語ってもらった。(編集部)

「なにやってもうまくいかない」の手応えから2度目のコラボ実現へ

――asmiさんとmeiyoさんのコラボは「PAKU」で2度目ですよね?

asmi:そうですね。meiyoさんの「なにやってもうまくいかない」にフィーチャリングさせていただいたのが初めてですね。

meiyo:MAISONdesの「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」がすごく流行っていて、asmiさんの声に別次元の良さを感じたんですよ。で、「なにやってもうまくいかない」の誰かに歌ってもらったバージョンを出すのもいいんじゃないかって話になったときに、asmiさんにお願いをしました。その節は歌っていただいてありがとうございました。

asmi:いえいえ、こちらこそありがとうございます。私もお声がけいただいてめっちゃうれしかったんですよ。meiyoさんの曲は、「なにやってもうまくいかない」はもちろん、以前に出されていた「うろちょろ」とかもめっちゃ聴いていたので。

【meiyo】なにやってもうまくいかない(feat.asmi)【MV】
【meiyo】うろちょろ

meiyo:えー、そうなんだ。ビックリ。

asmi:私はいろんな人の曲を聴いてますけど、meiyoさんの作る曲は独特だなって思うんですよね。ちょっと不思議な感じのするところがすごくキャッチーだなって。そういうところが好きなんです。なので、2度目のコラボは私のほうからお願いした形で。「なにやってもうまくいかない」のコラボに上手くいった実感があったので、じゃあ今度は楽曲提供をお願いしますって。

meiyo:ありがとうございます。本当にうれしかったです。

meiyo、asmi
meiyo、asmi

――「PAKU」が生まれるまでの流れはどんな感じだったのでしょう?

asmi:まずZoomで打ち合わせをさせていただいて。そこでmeiyoさんが私にいろいろ質問してくださったので、それに私がたくさん答えていきました。「私は好きな人を食べてしまいたいと思う節があるんです」みたいな、そんな話をしましたね。今までやってきたZoom会議で一番楽しかったです(笑)。

meiyo:あれはおもしろかったですよね(笑)。asmiさんとはそこで初めて会話させていただいたんですけど、めちゃくちゃ気さくな方でビックリしました。歌声はかわいらしいんだけど、普段はスンとして、シュッとされているのかなって勝手に思ってたんですよ。でも実際は全然そんなことはなく……っていうのも失礼かもしれないですけど。

asmi:(笑)。

meiyo:いい意味で、身近によくいる女の子という印象を受けたんですよね。だからすごく話しやすくて。

asmi:しゃべることが大好きなので(笑)。でも、スンとしてるのかもって思っていただけてたこともうれしいですけどね。あんまりそういった印象をもたれることがないので。

――その打ち合わせで収集した情報を元に楽曲のイメージを膨らませていったんですか?

meiyo:そうですね。asmiさんが好きな人を食べてしまいたくなるっていう話をされていたので、“PAKU”というワードがまず浮かんだんですよ。食べるときの効果音で一番かわいいのはやっぱり“PAKU”だなと思って。そこから曲を形にしていくのはわりとスムーズに進みましたね。途中経過として僕が歌っている1コーラス分のデモをお送りしたところ、「すごくいいです!」と言っていただけたので、フルバージョンとして作っていった感じでした。

asmi:めっちゃかわいいし、meiyoさんの世界観がぎっしり詰まった曲だなって思いました。「あの打ち合わせからこういう曲が生まれるんや!」って驚きつつ、一瞬で気に入っちゃいましたね。その後、meiyoさんと話す中でアレンジャーを100回嘔吐さんにお願いすることを決めたんですよね。

PAKU - asmi (Official Music Video)

meiyo:そうそう。「なにやってもうまくいかない feat.asmi」のアレンジも100回嘔吐さんにお願いしていたので、その流れで。

asmi:「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」のアレンジもそうでしたからね。もう100回嘔吐さんに任せたら大丈夫っていう信頼感、安心感があります。

meiyo:純粋に100回嘔吐さんがアレンジしたらどうなるのかを聴きたかったから、特に何かオーダーしたわけでもなく。そうしたら想像以上のものが上がってきたので、「やったー!」みたいな(笑)。

asmi:本当に最高のアレンジになりましたね。

――ボーカル面ではどんな表現を意識しましたか?

asmi:曲が持っているかわいさを歌でも追及したいなと思いました。かわいいと一言に言ってもいろんな種類があると思うんですけど、私の思うこの曲に合ったかわいさ……ちょっと変なかわいさを膨らませていくことを意識して。トラックにおもしろい音がたくさん入っているので、それに合う歌声に、という感じですかね。

meiyo:ちょっと小悪魔的なかわいさも感じますよね。

asmi:そうですね。そういう部分も出そうと思ってました。

meiyo:曲を作っている段階で、asmiさんだったらきっとこんなふうに歌ってくれるだろうなっていう想像をしていたんですよ。ちょっと病んでいるというか、闇を持ったかわいさのある曲だと思うので、そこをどう歌で表現してくれるのかがすごく楽しみだったし。そうしたら、想像以上のいい歌をのせてくださって。曲にマッチした、めちゃくちゃかわいい歌になっています。

asmi:サビ以外の部分に関しては、ちょっとため息まじりというか、友達に愚痴ってるような雰囲気で歌ってみてほしいとmeiyoさんがディレクションしてくださって。「確かに!」と思ったので、そういう歌い方をしてみました。キー的には私にとって低めのパートでもあるので、新鮮でしたね。

――asmiさんはそもそもシンガーソングライターなので、他の方が作った曲を歌うのはいろんな面で新鮮さがあるんでしょうね。

asmi:そうですね。メロディにしても歌詞にしても、絶対自分からは出てこないものだと思うので、それを歌うのがすごくおもしろいんです。meiyoさんの音楽性は自分がやっていることとそんなにジャンル的な距離はないはずなんですけど、でもやっぱり自分にはない世界観だからめちゃくちゃ楽しい。曲によって自分が開ける引き出しも全然違ってきますからね。毎回、違った自分が出てくるのを感じます。

meiyo:そこが楽曲を提供させていただく側としても一番おもしろいところだったりもして。ただ、どんなにいろんな表情が出てきたとしても、中心にはしっかりasmiさんが存在しているんですよ。誰だかわからなくなるくらい表情のチャンネルを変える人もいると思うけど、asmiさんは常にasmiさんらしさをしっかり生かした表現をされている。曲ごとにいろんな主人公が出てくるけど、どれも主演がasmiさんであることは間違いないっていう感じなんですよね。

asmi:あー! それはすごくうれしいです!

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