AKB48、米津玄師、BE:FIRST……時代性と独自性が象徴的な3作 個々のスタイルで存在感示したシングルチャート

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2022-05-30/

 5月30日付のオリコンチャートによると、AKB48の『元カレです』が328,521枚を売り上げ1位を記録。さらに米津玄師の『M八七』が228,881枚で2位、BE:FIRSTの『Bye-Good-Bye』が138,555枚で3位と続き、トップ3が軒並み10万枚超えという活気あふれるチャート結果となった。

 1位の『元カレです』はAKB48の通算59枚目のシングル。表題曲はラテンの香りが仄かに漂うギターのバッキングに加え、要所で響き渡るドラマチックなストリングスが印象的な一曲だ。前作「根も葉もRumor」にも勝るとも劣らない強力なダンスナンバーである。作曲・編曲は同グループの「ハイテンション」や乃木坂46「シンクロニシティ」などで知られるシライシ紗トリ。歌詞には偶然鉢合わせした男女の心情が男側の目線で綴られている。そのヒリヒリとしたシチュエーションにおける緊張感が、アグレッシブな音作りによって表現された作品だと言えるだろう。

【MV full】元カレです / AKB48 59th Single【公式】

 一方で2位の『M八七』は米津玄師の通算12枚目となるシングル。表題曲は映画『シン・ウルトラマン』の主題歌として書き下ろされた一曲で、歌詞にはウルトラマンらしく〈遥か空の星〉〈輝く星〉といった宇宙を連想させるワードが用いられている。サウンド面においてはバックトラックがシンプルで、とりわけイントロは歌声が際立つ挑戦的な作りをしている。編曲には坂東祐大が参加。2番以降で鳴るどこか懐かしいアナログシンセや、さりげない四つ打ちのビート、ところどころで飛び出すスペイシーなサウンドなど、歌以外のサウンド面は控えめなものが多く、言葉とメロディを主軸とした歌としての魅力が強い作品だ。

米津玄師 - M八七  Kenshi Yonezu - M87

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