新譜連載「本日、フラゲ日!」
なにわ男子、aiko、ラストアイドル、神山羊、EXILE ATSUSHI……今週リリースの新譜5作をレビュー
毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は4月27日リリースのなにわ男子『The Answer / サチアレ』、aiko『ねがう夜』、ラストアイドル『ラストアルバム』、神山羊『CLOSET』、4月30日リリースのEXILE ATSUSHI『ONE』をピックアップした。(編集部)
なにわ男子『The Answer / サチアレ』
デビュー曲「初心LOVE」が大旋風を巻き起こしたなにわ男子の新曲は、全く異なる曲調で聴かせる両A面シングル。「The Answer」はメンバーの道枝駿佑が主演を務めるドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)の主題歌。ゴシックなムード漂うドラマチックな展開と重層的なサウンドが、これまで見たことのないなにわ男子の一面を浮かび上がらせ、ドラマと地続きの世界観が感じられる。一方「サチアレ」は、ゆずの北川悠仁が書き下ろした楽曲。〈忘れないでいつでも キミのそばにいるから〉と、冒頭から発せられるポジティブなメッセージと爽やかなメロディが彼らのフレッシュな魅力を引き立てる。2ndシングルにして多面的なアプローチに挑んだ野心作だ。(渡部)
aiko『ねがう夜』
長い間一緒にいたとは言っても、別れて何年も経つんだから、もう夢に出てこなくていいよと思いつつ、ふとした瞬間に“君”との記憶が蘇り、やっぱり〈たまに夢でと願う夜〉を迎えてしまう。新曲「ねがう夜」でaikoは、“夢”をモチーフにし、自分でまったくコントロールできない心の揺れを美しく、切なく、しなやかに描き出している。言葉とメロディが生々しく絡み合うフロウ、心地よく転調を繰り返すコード構成、生楽器の響きによって歌の感情を増幅させるアレンジ(編曲はトオミヨウ)も素晴らしいが、真ん中にあるのはもちろん、彼女のボーカル。独特のブルーノート感覚をまといながら、聴く者の心と身体を揺さぶる歌は、今なお、作品を重ねるにつれて深みを増している。(森)
ラストアイドル『ラストアルバム』
秋元康が企画したオーディション番組から誕生したアイドルグループが、5月31日をもって活動終了するのを受け、念願の1stアルバムをリリース。1stシングル『バンドワゴン』から最新シングル『Break a leg!』と、これまでに発表したシングル表題11曲に加え、新曲も4曲収録。中でも現メンバーが全員で歌唱したリード曲「僕たちは空を見る」は、キラキラした眩しいサウンドにのせ、夢に向かってひたむきに進んできた彼女たちの現在地を歌った楽曲。時に迷い、つまずきながらも可能性を信じて歩んできたことを誇りながら、〈諦めないよ いつの日かきっと〉と新たな決意を誓う歌詞が清々しい。初のアルバムにして4年間の集大成ともなった本作で、有終の美を飾る。(渡部)