ネクライトーキー、1年半ぶり日比谷野音は贅沢な夜に ユーモアと抜群のスキルを詰め込んだ怒涛のライブ
ひとしきり踊ったあとは、じっくりと聴かせるミドルテンポセクションへ。「豪徳寺ラプソディ」や「大事なことは大事にできたら」などの曲を続けて届けた(一連の流れは朝日もお気に入りコーナーだったと後に話していた)。すっかり暗くなった野音に響くもっさの歌声はセンチメンタルで、聴き手の心をグッと掴む。一方でしっかり響くバスドラや歪ませたギターなど、バンドサウンドもしっかりと効いている。さらにステージのバックにメンバーの影を大きく写したり、リズムに合わせてライトが点滅したりと、照明のギミックも多様。見せ方の引き出しが多いバンドだと改めて感じる。特に印象的だったのは「大事なことは大事にできたら」の後半。アカペラでしっとりと歌ったあとにバンド演奏が徐々に加わる展開はなんともドラマチック。しかも野外で聴けるとは、なんて贅沢なんだと幸せを噛みしめながら聴いていたほどだ。
ライブもいよいよクライマックス。「気になっていく」で藤田がクラップを鳴らし、再び会場を盛り上げていく。「めっちゃかわいいうた」ではメンバーもオーディエンスも身体を揺らしている姿が多く見られ、〈ネクライトーキーと/(踊りゃいいからさ)〉とあるように、これからも彼らの音楽で踊りたいとみんなが思ったことだろう。しかし余韻に浸る間もなく、「まだまだいくぞ!」と朝日の掛け声でカウントダウンが始まり、「オシャレ大作戦」へと展開していく。お決まりのドラムソロもキメたと思いきや、朝日が観客を煽るような動きをしてもっさが歌唱中に笑う場面も。最後は「俺にとっちゃあ全部がクソに思えるよ」を届け、お礼を告げてステージを後にした。かっこよさ、楽しさ、面白さが混じり合った充実感に満ちたライブだった。
アンコールでは、朝日が石風呂として発表した楽曲をリアレンジして音源化したセルフカバーアルバム『MEMORIES2』のリリースと、それに伴うツアー開催を発表し、収録曲である「君はいなせなガール」を初披露した。もっさと藤田のダブルボーカルで歌われる、疾走感のあるキャッチーなナンバーだ。そしてラストに「遠吠えのサンセット」を最後の一音まで盛大に日比谷の空に響かせ、この日の幕を閉じた。ユーモアと抜群の技術をふんだんに詰め込み、全25曲を駆け抜けたネクライトーキー。天気まで味方につけた彼らもオーディエンスも、この日野音にいた誰しもがキラキラと輝いていた。
■ツアー情報
『ネクライトーキー「MEMORIES2」リリースツアー「ゴーゴーメモリーズ!2022 夏」』
6月25日(土) 千葉 LOOK OPEN 17:30 START 18:00
6月30日(木) 岡山 YEBISU YA PRO OPEN 18:30 START 19:00
7月2日(土) 広島 セカンドクラッチ OPEN 17:30 START 18:00
7月3日(日) 香川 DIME OPEN 17:30 START 18:00
7月9日(土) 石川 AZ OPEN 17:30 START 18:00
7月10日(日) 長野 ALECX OPEN 17:30 START 18:00
7月15日(金) 北海道 ペニーレーン24 OPEN 18:30 START 19:00
7月23日(土) 長崎 DRUM Be-7 OPEN 17:30 START 18:00
7月24日(日) 福岡 DRUM Be-1 OPEN 17:30 START 18:00
7月30日(土) 青森 Quarter OPEN 17:30 START 18:00
7月31日(日) 宮城 Darwin OPEN 17:30 START 18:00
8月4日(木) 大阪 BIG CAT OPEN 18:30 START 19:00
8月5日(金) 愛知 ボトムライン OPEN 18:30 START 19:00
8月18日(木) 東京 リキッドルーム OPEN 18:30 START 19:00
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受付期間:4月15日(金)15:00 〜 4月24日(日)23:59