Nirvana、『ザ・バットマン』劇中歌がバイラルチャート首位に ダークな曲調とフレーズが映画に与えた影響とは?
アメリカで結成されたNirvanaは、後にオルタナティブロックやラウドミュージックへ派生していく、グランジというジャンルの創始者的なバンドである。当時“パンクとメタルの融合”とも称されたサウンドの迫力、ノイジーなバンドサウンドにポップなメロディを乗せるという斬新さ、1曲の中で静と動のコントラストを明確に描く構成のわかりやすさ、疎外感や厭世感を綴った歌詞、薬物中毒になり自殺未遂を繰り返していたカート・コバーンの生き様からにじむ退廃的な雰囲気などがカリスマ性につながり、人気を博した。そして、1991年にリリースした『Nevermind』が全世界で驚異的なメガセールスを記録して、一躍ロックスターとなったのだ。
1994年、カート・コバーンが自殺したことでバンド活動に終止符を打つことになったが、Nirvanaは後世の音楽シーンに多大な影響を与えた。『Nevermind』に収録されている「Something In The Way」は同作品の中でも変わり種。サウンドはダークで淡々としており、歌詞もタイトルの一文の繰り返しが主で、聴き手のイマジネーションを問われる1曲である。かなり乱暴な解釈になってしまうが、マット・リーブス監督のイメージを映像化したものが『THE BATMAN-ザ・バットマン-』なのではなかろうか。
Nirvanaの音楽が、時を経て、今、新たな作品を生み出した。こうして音楽は後世に伝えられていくのだと思わずにいられない、今週のバイラルチャートであった。
※1:https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/kurt-cobain-inspired-robert-pattinsons-batman