Lucky Kilimanjaro、ダンスミュージックで運んだ幸せな夜 根源的な快楽を揺さぶる極上のライブ体験
息継ぎなしで繰り広げられたライブも、いよいよラストスパートへ。和風テイストかつダンサブルな「踊りの合図」では、曲が展開するにつれて増していく激しさに、フロアの動きもより激しいものへ変化していく。リズミカルで力強い音に合わせ、腕を振り下ろし、髪を振り乱す観客たち。自由な中にも一体感が生まれはじめ、この日一番の盛り上がりを見せた。本編ラストは、エネルギッシュで躍動感あふれる「太陽」。Lucky Kilimanjaroの多幸感を体現したようなオレンジ色の光に満ちた会場の中で、観客たちはまるでその光を求めるように天高くまっすぐに手を伸ばし、踊り続けていた。
アンコールは、メンバーがビールジョッキを片手に登場。乾杯のあとに始まったのは、もちろん「350ml Galaxy」。曲中にビールを美味しそうに飲む熊木の姿は、まさに自由でハッピーそのものだった。ここでこの日初のMCタイムへ。熊木は、客席を見つめながら「今年は辛いこともたくさんあったけど、みんなと一緒に踊れて、みんなが音楽を聴いてくれて、本当に救われました。ありがとうございました。まだまだ皆さんを躍らせたいと思っています」と素直な気持ちを語った。さらに、2022年3月には3rdフルアルバムをリリースし、それを引っ提げてパシフィコ横浜がファイナルとなる全国ツアーを開催することを告知。会場は、来年のLucky Kilimanjaroへの期待を込めた大きな拍手に包みこまれた。
まだまだ世界中の毎日をおどらせるため、来年も精力的に活動していくことを提示した彼らが、最後に選んだのは「君が踊り出すのを待ってる」。永遠に終わらないでほしいと願ってしまうほど幸せな夜は、たっぷりとその余韻を残したまま幕を下ろした。