また、YouTubeでダンスチャレンジ企画が行われているBTSの「Permission to Dance」がTikTok内でも流行している。同楽曲はシンガーソングライターのエド・シーラン提供曲であり、平和をテーマにしている一曲である。そのため、息のあったダンスパフォーマンスで定評のあるいつものBTSとは一変して、大衆に親しまれることを意識した振り付けである印象を受けた。TikTokでは同楽曲の中で一番の盛り上がりであるサビの部分を投稿するユーザーも多かったが、サビの終盤の音ハメの部分も人気だ。その部分は特に、誰でも簡単に真似できるだけあって、上半身だけで振り付けを踊り投稿するユーザーも多かった。実際に、BTSの所属事務所 HYBEの後輩であるENHYPENも同部分をTikTokに投稿しており、一曲の中で様々な楽しみができることを提示した。BTSは、YouTubeと共同で「Permission to Dance Challenge」も開催。YouTubeのショート動画はTikTokと共通して縦画面・数十秒の動画という特徴があるが、TikTokは、投稿者の存在が動画の中心に常にあり、ユーザー自身が流行を真似ることと発信することの両方を大きく担っているため、より身近に感じられる。

　TikTokでは、流行している楽曲を使用した動画だけでなく、共演者や事務所の先輩などアーティスト同士が新曲リリースの際にお互いの楽曲のダンスをカバーしあうことでコラボするケースも増えている。TikTokなどでのショート動画は更新される情報量が多く、ファンからの支持も厚いため、今では欠かせないものとなっている。今後も独自のヒットが生まれてくるだろう。