三浦風雅、どんな場所もホームにする歌声の力 多くの仲間と新たな“Start”飾ったメジャーデビュー後初ワンマン

 最後の曲を歌う前、三浦は、地元・海老名駅で歌い始めたころのことを語り始めた。誰ひとり立ち止まらないのが当たり前、罵声を浴びたこともあったけれど、「自分で夢を持ったからには諦めちゃいけない」と、ひたすらやり続けた。少しずつ耳を傾けてくれる人が増え、0人が3人、5人、10人に……ワンマンライブも行った。チケットを手売りしながら「一生懸命やれば、一生懸命って目の前の人に伝わるのかな。だから絶対に手を抜いたことはしたくない」、そう思い始めた矢先、ライブ直前での中止を味わった。

 ここまで、言葉に詰まりながらもどうにか涙を堪えていた三浦。けれどファンのことになると、溢れる涙を止めることはできなかった。「まだ音楽やっていいんだって、みんなのおかげで思えました。本当にありがとうございます」と、深く頭を下げた。

 そこから先も、何度もぶつかった壁。「みんなを悲しませてばっか」、三浦はそう言うが、果たしてそうだっただろうか。「みんなとだったらどこまででも行けるなって。どんな夢も叶えられる気がするんだよね。俺バカかな? いけるよね?」と笑う。未来を語るころには、涙はすっかり乾いていた。

 公式YouTubeで100万回再生を目指す楽曲「誓い。」。三浦風雅らしい、まっすぐなラブソングだ。三浦が歌う「君」には、いつだって自分を重ねることができる。だからこそ届く。この先どれほど大きなステージに立とうとも「たったひとり」に届く歌を、三浦は歌を歌い続けていくのだろう。

 「最後は笑顔で」と、ラストだけれど「Start」。これ以上なくぴったりな楽曲だ。三浦もファンも、バンドメンバーも皆、笑顔でクラップ。音源よりも遥かに美しく力強い声は、色が見えるように輝いている。

 最後は、マイクを通さず生声で「ありがとうございました!」と叫んだ。これまで三浦は、さまざまな場所、さまざまな形で、歌を届けてきた。そうした日々が実を結び、掴み取ったメジャーデビュー。夢のはじまりに立ったワンマンライブのステージは、どんな感触だっただろう。その笑顔に、エンディングを惜しむ姿に、答えがあった。

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