J.Y. Park × PSY主宰オーディション『LOUD』で高評価の日本人メンバーは? 出演者によるパフォーマンスの見どころ

『LOUD』で活躍する日本人メンバーは?

 6月から韓国・SBSで放送開始され、現在日本ではdTVで視聴可能な韓国のアイドルデビューサバイバルプログラム『LOUD』。韓国のTV局SBSでのサバイバルプログラムとしては『THE FAN』以来2年半ぶりで、J.Y. Park率いる2PM・TWICEらの所属事務所JYPエンターテインメント、「江南スタイル」で知られるPSYが代表を務める事務所P NATIONが合同で行うワールドワイド・ボーイズグループプロジェクト。最終的にJYPから1組、P NATIONから1組ずつの合計2組のグループがデビューする予定だ。

J.Y. Park

 新しいグループを作るにあたり、J.Y. Parkは歌やダンスだけでなく別の角度や視点から表現できる人物像を模索している時に「Quiet people have the LOUDest minds.(静かな人ほど心の中は騒がしい)」という言葉に出会い、そのようなクリエイティブな人材に参加してもらえればこのオーディションは成功するだろうという意味から『LOUD』というタイトルがつけられたようだ。2020年11月から始まった募集には64カ国から応募があり、最終的に参加者は75人に絞られた。

 第1ラウンドの会場は倉庫を改造したインダストリアルなセットで、出場者の待機場所もお洒落なカフェのようなリラックスした雰囲気。J.Y. ParkとPSYの椅子とステージの間には長い距離があり、ボタンを押すと椅子が動いてステージとの距離が縮まっていく。第3段階までクリアして2人がそれぞれ最後のボタンを押すと「JYPSY」のサインが完成して第1ラウンド通過となる。スカウトする権利は先にボタンを押した事務所にあり、合格した参加者はその事務所のバッジを胸につけることになる。ステージはパフォーマンスと歌を見るテクニカルな“実力ステージ”と、自分ならではのキャラクターをアピールする“魅力ステージ”に分かれているが、テクニックにとどまらないキャラクターアピールのステージはTWICEのデビューサバイバルだった『SIXTEEN』でも行われていた。単なる「歌って踊る人」ではない「アイドル」というものの本質のひとつと言える、「この人はどんな人だろう?」という興味をそそられる存在を探したいというJ.Y. Parkの考え方が強く感じられる構成になっている。

 73人の中には日本人の参加者もおり、4人が第1ラウンドに登場したが、それぞれ異なる個性的な魅力と実力を兼ね備えている。2006年生まれのケイジュは、TV局JTBCで2019年4月7日から2019年6月23日まで放送されたグローバルK-POPダンシングサバイバル番組『Stage K』に出演経験があり、当時からそのスター性が話題になっていた。バレエの演技で審査員を魅了した2004年生まれのハルトは、幼少期にKinKi Kids 堂本光一主演ミュージカル「Endless SHOCK」に出演して以降、日本版「ビリー・エリオット」などのミュージカルに出演経験があり、一部のミュージカルファンの間では注目されていた存在だ。K-POPアイドルになるという元々の目標のために日本の所属事務所を退所し、現在は芸能人やその予備軍が通うことで有名なソウル芸術公演高校の実用舞踊科に通っているとのことだが、特技にB-Boyingとある通り、元々はストリートダンスジャンルの経験が先にあり、「ビリー・エリオット」のオーディションのためにバレエを後から習得したようだ。両親との約束で、高校を卒業するまでに練習生になれなければ帰国しなければいけないという切実な事情を抱えている。

 JYP練習生枠のアマルは、日本人参加者の中では珍しくダンスよりも歌唱力を優位に置いて自己アピール出来る実力の持ち主だ。元々はYG JAPANの練習生で、第1ラウンドで歌ったポスト・マローン「Hollywood's Bleeding」は少しハスキーで独特の自分の声質をよく理解しているチョイスと感じられた。4人の中で最も注目を受けているのは、2009年生まれのコウキだろう。幼少時からKRUMPジャンルでは日本だけではなく世界でもBaby Street Beast/Baby Krowとして名を馳せる存在で、数々の大会でも優勝経験があるキッズダンサーだ。まだ13歳(満12歳)だが、J.Y. Parkや2PMのジュノ(JUNHO)など、ダンス経験者達が数秒見ただけで上手いとうなるレベルの実力があり、YouTubeの公式パフォーマンス動画やチッケム(個人カム)も、視聴回数と共に韓国語のコメントが多く、日本や海外のファンだけではなく韓国の視聴者の間でも話題になっている。

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