『フレンズワンマンツアー“UNO!”』
フレンズ、新体制で届けた楽しくも熱いライブ 前のめりな姿勢から感じたバイタリティ
そして、2ndフルアルバム『SOLAR』に収録される新曲「東京今夜」はこのツアーで初披露。こちらは夜の空気感をパッケージングしたシティポップで、三浦の「(デモを聴いた時)売れたなと思った」という発言にも頷きたくなるレベルの名曲だった。「急上昇~」のような全くの新機軸と「東京今夜」のようなフレンズの王道を更新する曲、その両方を生み出せているえみそんは今ソングライターとして絶好調なのではないだろうか。
「みんなの顔をじっくり見てライブできることって、何にも代えがたい、素晴らしい時間だと感じました」と、えみそん。ライブ終盤のMCでは、“聴いてくれる人に寄り添って、明日も頑張ろうという気持ちに一緒になる”ことをモットーに活動しているのに、メンバー脱退のニュースでみんなに悲しい思いをさせてしまったんじゃないかと葛藤したこと――だからこそ、みんなが信じて待ってくれたこと、温かい言葉をかけてくれたことが嬉しかったのだと語られた。
「4人だけじゃない、みんながいてフレンズなんだなと実感しました」「だからこそ明日が、毎日が穏やかでハッピーなものでいられるようにこの曲を歌います」。そんな言葉が添えられた「ベッドサイドミュージック」はフレンズの初音源曲。さらに〈変わるよ 街は 夕闇に包まれて/それでも僕らは進む 進む 進む〉と歌う「街」をアンコール代わりに演奏し、大切なものを変わらず大切に思いながら、この先へ進もうという決意を表した。最新アーティスト写真と同じ衣装を着た4人を見て思う。ピンチを乗り越え、腹を括った人はこんなにも凛々しく見えるのかと。4人の覚悟、聴き手への想い、ライブを求める気持ち。それらがまっすぐに伝わってくる、楽しくも熱いライブだった。