乃木坂46 4期生、異例の『Mステ』単独出演は必然? 「I see…」ブレイク以降の躍進を辿る
前回のライブから5カ月という短い期間で4期生が成長したのは、個人としての責任。ラジオ改編期である4月から4期生10人がラジオ出演のレギュラーを持ったのを筆頭に、金川紗耶の『芸人動画チューズデー』(テレビ東京系)アシスタント、掛橋沙耶香と弓木奈於のドラマ『取り立て屋ハニーズ』(ひかりTV)への出演、林 瑠奈のコラム連載スタートなど、明らかにメンバー個人としての活躍が増えてきているのだ。それは1期生、2期生、3期生が通ってきたプロセスであり、さらなる認知が得られるチャンスでもある。乃木坂46の開拓者として様々な道を切り開いてきた白石麻衣がいい例だろう。
そして、グループを離れてみて実感するメンバーの一人としての自覚と自信。『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM)の箱番組『乃木坂LOCKS!』にレギュラー出演をする賀喜はインタビューの中で「4期生の他の子たちにどんどんレギュラーが決まっていく中で、『私には何ができるんだろう』とちょっと悩んでいた」(※1)と答えており、少しずつメンバーの意識も変容していることが分かる。ライブ開催に向けては『のぎおび期別バスラSP』(SHOWROOM)にて、今までやったことのない新しいことに挑戦するライブであること、有観客を想定した演出であるため会場に自分がいると思って観てほしい旨がメンバーの口から明かされている。
前回の『4期生ライブ2020』では「I see…」に続く4期生曲「Out of the blue」でセンターに立った早川聖来が座長として存在していた。精神的な支柱としては早川の立ち位置は変わらないだろうが、自ずと注目が向かれるのは27thシングル『ごめんねFingers crossed』でセンターを務める遠藤さくらだ。24thシングル『夜明けまで強がらなくてもいい』以来、1年9カ月ぶり2度目のセンターとなる遠藤は、西野七瀬がセンターを務めた「帰り道は遠回りしたくなる」にて4期生から唯一センターを継承したメンバー。3期生の山下美月に続き、乃木坂46の未来を託された一人である。4期生が主役と言える今作に期待を込めた演出や遠藤からのコメントも求められるはず。センターを支える側、支えられる側の意識は、個人としての活動が増えた今だからこそより強く実感するのではないだろうか。
ここまで『Mステ』出演、その翌日の『9th YEAR BIRTHDAY LIVE~4期生ライブ~』を中心に触れてきたが、昨日には『乃木坂LOCKS!』での「ごめんねFingers crossed」初解禁、さらに5月10日より4期生のレギュラー番組『乃木坂スター誕生!』(日本テレビ系)のスタートが発表された。シングルリリースまでの約1カ月で、4期生の加速度はさらに増していくことだろう。
(※1)https://www.nikkansports.com/entertainment/column/sakamichi/news/202104270000038.html
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter(https://twitter.com/AKI_W_)