香取慎吾『さく咲くわいわい』生配信に寄せて 万華鏡のように形を変えるエンターテイナーとしての姿

香取慎吾

 香取慎吾が、4月29日ABEMAにてソロステージを生配信する。本公演は、4月9日より明治座でスタートさせた『さくら咲く 歴史ある明治座で 20200101 にわにわわいわい 香取慎吾四月特別公演』(以下、『さく咲くわいわい』)の千秋楽公演だ。

 4月24日、4都府県の緊急事態宣言の発令を受けて、27日〜29日までの公演中止を発表した香取。ダイレクトに同じ空間を共有することができなくなってしまったのはとても残念なことではあるが、世界中から誰でもチケットを購入し視聴することができるのが生配信のいいところ。ぜひ、4月29日、祝日の昼はステイホームで楽しもうではないか。

 月に一度放送される7.2時間のレギュラー生放送『ななにー』こと『7.2 新しい別の窓』(ABEMA)にて、香取は「(『さく咲くわいわい』では)歌わないかもしれない」といたずらっぽく笑って見せ、稲垣吾郎と草なぎ剛から総ツッコミを受けていたが、もちろん歌わないなんてことはない。

 新しい地図の公式YouTubeチャンネルにて4月22日に公開された動画『『さくら咲く 歴史ある明治座で 20200101 にわにわわいわい 香取慎吾四月特別公演』千秋楽公演生配信』では、「Anonymous (feat.WONK)」に合わせて、ソウルフルに歌い上げるアーティストな姿が、愛を込めた投げキスをしてみせるアイドルな姿が、そして客席からステージを見上げるライブ演出家な香取の姿が映し出される。

『さくら咲く 歴史ある明治座で 20200101 にわにわわいわい 香取慎吾四月特別公演』千秋楽公演生配信

 ポップなピンク×イエローから、ダークなレッド×ブラックへ。楽曲の世界観に合わせて大胆に変化するステージカラー。衣装も、照明も、そして香取のダンスや表情、そして歌声も……どれほどの表現力の振れ幅が彼の中にあるのかと好奇心が刺激される。見逃せないステージがそこにあるのだというエネルギーが、この短い映像からもひしひしと伝わってくる。

 4月23日には、自身のYouTubeチャンネルにて音声のみの動画『明治座の楽屋からお届けします【Shingohouse】』をアップ。これほどのパワフルなライブを行っているとは思えないほど、穏やかでのんびりとした声色の香取が「明治座で何をやってるんでしょう。歌ったり踊ったりしています」と語りかける。

明治座の楽屋からお届けします【Shingohouse】

 そして、本番前にはスタッフから「まだ早い」と言われるくらいの時間に楽屋を出てしまうことを明かした。「何なんだろうね。もう、早くステージに立ちたい(笑)? ワクワクしちゃうんじゃないかな」と自身の行動を客観的に語るところも、香取の裏方な顔と演者の顔とがスイッチしているのを垣間見ているようで興味深い。

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