ぜったくん、鼻炎×ラブソングの「Man Say Bien」はどう生まれた? ユニークな発想の原点を探る

ぜったくん「Man Say Bien」はどう生まれた?

漫画やゲーム……好きなことがぜったくんの作品に与える影響

ぜったくん(写真=林直幸)

ーーここ数年、インターネットでの活躍からリスナーが増えていくニューカマーアーティストの傾向がありますが、ぜったくんは最近の音楽シーンをどうみていますか?

ぜったくん:皆さんそれぞれ素晴らしい活動をされていると思います。自分としては、今はフィーチャリングやコラボ中心になりすぎず、自分自身の音楽に正面から向き合う形を多く持とうと考えていますね。アーティストの友人は少ない方ですが、SUKISHAさんやkou-keiさんとはよくお話しします。オファーはネット経由で基本やり取りしています。それこそ、トラック制作をAIが作れるような時代になっていますが、その味付けは自分次第なのでそれを使いこなせる能力、勉強する気持ちは常に忘れずにいようと思っています。自分らしさって大事ですよね。

ーーちなみに、ぜったくんの曲の歌詞は恋愛においても日常においてもとてもリアルだと感じるのですが、どうしたらこういったリアルさが生まれるのでしょうか。

ぜったくん:全てではありませんが、過去の自分の経験を投影している部分もあります。あと、アニメ・漫画の影響も大きいです。あえてコミックっぽく脚色してみたり。そういったリアルとフィクションを織り混ぜてストーリーを描いている感じですね。

ぜったくん - 「Midnight Call feat.kojikoji」Music Video

ーー映像が見えますよねぇ。

ぜったくん:嬉しいです。

ーーご自身の体験も大きいのですね。

ぜったくん:それ言うのけっこう恥ずかしいんですけどね(苦笑)。

ーーなんとも言えない空気感が作品にあらわれていて共感しちゃうんですよね。

ぜったくん:なんなんですかね、それ。自分じゃわかっていないんですよ。言葉にしてみたいですね(笑)。他のアーティストさんよりも、感覚がリスナーの方に近いというのはあるかもしれないですね。

ーーちなみに、ぜったくん ってどんな学生時代を送っていました?

ぜったくん:大学4年で卒業するまではただの一般大学生でした。外れたことをあまりしない感じで。でも、新卒で一度入社した会社を1時間で退社してからは、少し道を外れてでも純粋に好きなことに向き合える自信を持てるようになりましたね。

ーーほんと、その経験がすごい。

ぜったくん:幼い頃からミュージシャンになるという意識はまったくありませんでしたが、3歳から9歳までYAMAHAでエレクトーンをやっていていました。アンサンブルコースのベース担当だったので単音しか弾いていなかったので、今は弾ける感じではないのですが、音感は身についたかもしれません。

ーー音楽以外だとどんな子供時代だった?

ぜったくん:昔から大のゲーム好きで3歳からゲームボーイの『ポケットモンスター』緑・赤をやっていたのが最初で。親がとても几帳面な性格だったのでポケモン図鑑やデータを手書きでノートに書いていて、それを手伝わされていたんですよ。

ーー面白い家庭ですね。そんなゲーム好きなセンスがゲームサウンドにもつながってくると。それこそ、ゲームサウンドとも相性良さそうだし、eスポーツという今の風潮とも接点が生まれそう。

ぜったくん:ポケモンでは、丁寧に記録することを覚えましたね。ゲームは今でもFPS(主人公視点で進む3Dガンシューティングゲーム)を中心にかなり遊んでいるので、それを生かしたコラボやタイアップも今後やっていきたいですね。eスポーツのゲームへ楽曲提供はしてみたいです。とてもマーケットが広がっている分野なので。

ーーふむふむ。あとは最近、他のアーティストでシンパシーを感じたり、これはやられて悔しかったな、という施策やミュージックビデオなどあったりしました?

ぜったくん:海外のアーティストでは最近ジェイコブ・コリアーさんをよく聴いていて、コーラスワークがすごくて、ゴスペラに興味を持ちました。またやられて悔しいなと思ったのは、音楽そのものというよりライブの形式なのですが、PUNPEEさんの配信にVRの技術に加えてARを取り入れてライブのビジュアライズを行なっていたのがすごかったですね。オンラインのライブが多い時代ですけど、大きな可能性を感じました。自分はライブをそこまで多くはやっていないので、もしやるのであれば様々な可能性を模索しながら行いたいですね。

ーーたしかに。いい視点だと思います。では最後に「Man Say Bien」という楽曲は、これまでリリースした他の曲と比べぜったくん作品としてどんなポジショニングなナンバーとなりますか?

ぜったくん:今回、ハイハットやビートの取り方が今までにはない構成があったり、Future Bass的な要素を取り込んでいるので、歌詞の世界観を楽しんでいただくのはもちろん、新しいサウンドとしても聴いていただけるのではないかと思います。

■ラジオ情報
『ぜったくん の NiGHT SHiFTER』
毎週土曜日21:00〜21:30
初回1月2日(土)21:00〜21:30
番組URL:https://www.nack5.co.jp/information/53/

Twitterアカウント:@yakin795
Twitterハッシュタグ:#夜勤795

ぜったくん「Man Say Bien」
ぜったくん「Man Say Bien」

■リリース情報
Digital Single「Man Say Bien」
4月9日(金)配信

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