Kis-My-Ft2 玉森裕太、多くの視聴者ときめかせる『ボス恋』での好演 主題歌「Luv Bias」の魅力と共に紐解く

キスマイ玉森、『ボス恋』での好演に注目

 雪のちらつく帰り道。奈未は、潤之介の作品を「変なのばっかり」と屈託なく笑いとばす。潤之介にとってそれは、誰も言ってはくれなかった言葉たち。“宝来家の御曹司”という、逃れようのない肩書きに隠されてきた本当の自分を、奈未は見つけてくれた。

〈僕の前に現れた君は 日々の空のようにただ青くて 美しくって〉(Kis-My-Ft2「Luv Bias」歌詞より抜粋)

 快活な奈未の遠慮のなさが嬉しくて、可笑しくて、潤之介は笑う。自分の言葉がどれほど潤之介に響いたかなど、奈未にはまるで分からない。

「どうしよう……」

 今まさに芽生えた感情に戸惑う、印象的な潤之介の言葉。それでも奈未を見つめる瞳には愛しさが宿っていた。奈未の手を包む大きな手から、額に触れた唇から、想いがこぼれている。まさに「人が人を好きになる」、その瞬間が映し出されていた。

 ストーリーが大きく動くこのシーンをより美しく印象づけたのが、Kis-My-Ft2が歌う主題歌「Luv Bias」だ。潤之介が駆け出す瞬間、心が動くその瞬間に、想い溢れるサビが重なる。煌めく映像と音楽、すべてがマッチした名シーンだった。

 劇中では「Luv Bias」のピアノ&ストリングスアレンジも、キャラクターの心情に寄り添う。切なく美しいインストゥルメンタルから、力強い歌声に切り替わるそのとき、視聴者の心は物語の奥深くへと誘われる。

Kis-My-Ft2 / Luv Bias MUSIC VIDEO

 ヒット作と名主題歌は、いつの時代もワンセットだ。それこそ『恋つづ』を思い出せばOfficial髭男dism「I LOVE...」が頭の中に流れ出すし、逆もまた然り。主題歌は、作品を盛り上げ彩るだけでなく、いつまでも、誰かにとっての宝物であり続ける力を持つ。

 『ボス恋』旋風は本物だ。「Luv Bias」も、人々の記憶に残り続ける1曲になると確信しているし、本作の主題歌を務めた経験は、Kis-My-Ft2にとっても大きな財産となるに違いない。

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。Twitter(@akino_ippo)

Kis-My-Ft2 公式サイト

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