DEEP SQUAD メンバー分析【入門編】Vol.6:宇原雄飛

DEEP SQUAD 宇原雄飛、温かく寄り添う柔らかなボーカル ダンスやトラックメイクにも挑戦していく誠実な姿勢

 そして、グループ結成からちょうど1年が経った2020年7月22日に、オーディションの課題曲であり、オリジナルメンバーが作詞した「Get With You」で念願のメジャーデビュー。1年の間にオリジナルメンバーからたくさんのことを学んだのだろう。三次審査で「Get With You」を歌っていた頃と比べると、確実にスキルアップしている。そんな“成長期真っ只中”の宇原が、オリジナルメンバーが「家族のような存在の皆さんと過ごしてきた歴史や絆も、新メンバー3人に引き継いでほしい」(引用:変幻自在のボーカリスト集団・DEEP SQUADが語る、デビューシングル『Get With You』に込めた想い)という想いで制作した「Get With You」を歌う姿は、まさに“NEW STORY”の幕開けを象徴している。

DEEP SQUAD "Get With You"ミュージックビデオ

 変幻自在のエンタテインメント集団・DEEP SQUADは、コーラスグループでありながら、全員が実力派ボーカリスト。そのため、一人ひとりの歌声も個性が際立っており、その声で歌い繋ぐように主旋律を歌っていくのが、彼らの特徴となっている。また、『ハモリ倶楽部』(CLの動画コンテンツ)で行った声質分析によると、新メンバーの声質がそれぞれオリジナルメンバーと近いそうで、ハーモニーの相性もバッチリとのこと。特に宇原は、まだ10代であることを忘れるほど落ち着きのある歌声と、耳馴染みのいいソフトな歌い回しが魅力。好きなアーティストについて「僕はFull Of HarmonyのMihiroさんです。しっかり歌い上げる曲もあるし、グルーヴィーな曲もあるし、かっこいいと思います」(引用:DEEP SQUAD、初インタビュー メンバー6人で目指す、新しい歌のエンタテインメントとは?)と語り、『DEEP VOCALIST AUDITION』の1次審査でMIHIRO~マイロ~の「Happy Birthday To You」を歌っていたことからも、人と歌声を重ねる際のバランス感覚に長けたボーカリストと言えるだろう。主旋律を歌うことの多いYUICHIROや比嘉がパンチの効いた高音を響かせる一方で、宇原の歌声はそっと寄り添うような温もりを楽曲に加えており、その素朴で誠実な歌声を活かして、TikTokではギターの弾き語り動画なども公開している。公式ブログによると、水面下ではオリジナル楽曲のトラック作りも精力的にしており、自ら手がけた楽曲を披露する日を待ち望んでいるようだ。ダンスレッスンも受けているそうで、TikTokでは、ドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)のエンディングテーマとして人気の高い「Good Love Your Love」の“グラユラダンス”動画も公開中。今後は“踊る宇原雄飛”にも期待したい。

 宇原のキャラクターは、爽やかなビジュアル通り、素直でまっすぐな好青年。「Get With You」のリリースインタビューでは、「一番行きたかった北海道に行けたことが一番の思い出です。テンション上がっちゃって」とデビューまでの1年間を振り返り、TAKAから「ここ1年間の思い出が素朴すぎてやばい(笑)」(引用:変幻自在のボーカリスト集団・DEEP SQUADが語る、デビューシングル『Get With You』に込めた想い)といじられる場面もあった。だが、先述したように、フレッシュで可愛らしいだけではなく、揺るがない意志を秘めているのが、宇原雄飛。TAKA曰く「シンガーとしてのプライドをきちんと持った、将来が楽しみなダイヤの原石」(引用:公式ブログ)だという宇原の進化が、DEEP SQUADの未来を輝かせていく。

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38

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