TikTok発信の新たな台頭 gnash「imagine if」の多角的な波及が導く、日本でのさらなるヒット

 コロナ禍でTikTokの人気が加速したことは以前紹介されていますが(参考)、このアプリからは歌ってみたや踊ってみた、または動画のBGMに用いられる音楽が続々と発掘。中でも瑛人「香水」はビルボードジャパンソングスチャートを制し、『NHK紅白歌合戦』出場も決定。さらに、メジャーレーベルへの所属が決定しています。

 そのTikTokを機に、この秋人気に火がついたのがgnash(ナッシュ)による「imagine if」。リリースは2年前ですが、先の「香水」もリリースから1年が経過した後にヒットしたほか、つい最近アメリカで人気が再燃したフリートウッド・マック「Dreams」に至っては43年前の曲であり、TikTokユーザーの発掘力には驚かされます。

gnash「imagine if / イマジン・イフ」 【日本語字幕付き動画】

 “もし人生が映画だったら ぼくは巻き戻すよ”……「imagine if」が描くのは別れへの後悔。gnashは歌とラップを自然に行き来しながら、温かみのある声でこの後悔を綴ります。サビの進行がどことなくウィズ・カリファ「See You Again ft. Charlie Puth」(2015年 全米1位)を思わせるところもまた、曲の持つ切なさを増幅させてはいないでしょうか。

 gnashはロサンゼルス出身の27歳。幼少期にギターを覚え、高校でDJやプロデュースを、大学在学中にはレコーディングを開始。彼の最初のヒットとなった「i hate u, i love you (feat.olivia O’brien)」(2016年)は米ビルボードソングスチャートで最高10位を記録し、またMAXに客演参加した「Lights Down Low (feat. gnash)」(2016年)もヒット。どちらの曲も辛い恋模様が、gnashの寄り添うような声で歌われています。いや、「Lights Down Low」は歌詞こそ幸せなラブソングですが、ミュージックビデオで描かれる風景……とりわけ一瞬訪れるズームアップに胸を打たれる方は多いはずです。

gnash – i hate u, i love u ft. olivia o’brien (music video)
MAX – Lights Down Low feat. gnash (Official Video)

 MAX「Lights Down Low」はgnashを迎えた新バージョンを用意したことで、リリースから1年を経て米チャートに登場。最高20位を獲得し、2018年の年間チャートでは66位にランクインしています。

 TikTokで人気を得た曲はYouTube、そして定額制音楽配信サービスへと人気が波及していきます。そのサブスクの中でも特に若年層から支持されるLINE MUSIC内の洋楽チャートを「imagine if」は制覇。さらに、Spotifyのバイラルチャートでもトップ10入りを果たしています。