THE RAMPAGE 最年長のLIKIYAと最年少の後藤拓磨、究極の連携プレーで守るグループのアイデンティティ

 今やJr.EXILE世代を牽引するダンス&ボーカルグループ、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE(以下、THE RAMPAGE)。個性際立つ16人が所属するこのグループには、メンバー同士の関係性の濃厚さという魅力がある。Jr.EXILE世代と呼ばれるように、幼い頃からEXILEを目標とし、同じダンススクール(EXPG STUDIO)で夢を追っていたメンバーが多いからだ。また、彼らがデビューするまでの道のりはEXILE TRIBEの中でもとくに険しく、その過程で結ばれた16人の絆はかなり強固だと言えるだろう。そこで本稿では、そんなTHE RAMPAGEを統率してきた最年長リーダーのLIKIYAと、最年少でありながらTHE RAMPAGEの軸にあるヒップホップ魂を体現する後藤拓磨の関係性や共通点について探っていく。

LIKIYA

 LIKIYAは、1990年11月28日生まれで青森県出身。米軍基地が近いヒップホップが盛んな街の生まれのため、幼い頃から本場のヒップホップに触れて育った彼は、大学進学、そしてストリートダンサーとしての活躍を経て、2014年4月、EXILEの新パフォーマーを選出する『EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION』に挑戦した。ダンス歴の長いEXPG STUDIO出身のメンバーが多数参加する中、LIKIYAはオーディション当時、まだダンス歴2年。しかし、天性のセンスを評価され、EXILEのパフォーマーになるチャンスは逃したものの、THE RAMPAGEの候補生に。1度目の『武者修行』が終わった後にリーダーに就任し、グループをデビューへと導いた。THE RAMPAGEはLIKIYAと陣がリーダーを務めているが、以前からグループをまとめていきたい気持ちが強かったという陣が立候補したのに対し、LIKIYAは他薦で、「最初は陣くんだけだったんですが、僕が最年長ということもあり、2人で一緒に役割分担をしてまとめたらいいんじゃないかとメンバーから意見があったので、今の形になりました」(引用:週刊女性PRIME)とのこと。2人の役割分担をボーカルの川村壱馬は「父と母みたいです。陣さんはそのときそのときにアドバイスをくださって、LIKIYAさんが最後にバシッと決めてくれることが多いですね」(引用:週刊女性PRIME)と紹介している。とくにLIKIYAは、ダンサー時代に培った振付やステージ演出の知識を活かして、パフォーマンス面でグループを引っ張っていくダンスリーダー的な立ち位置。そのため、デビュー曲「Lightning」をはじめとするリード曲の振付を多数担当しており、自身も多くの振付を手がける与那嶺瑠唯も「THE RAMPAGEの王道を作ってくれているのがLIKIYAさんだと思います」(引用:『OUT of MUSIC vol.64』)と語っている。

 一方、最年少の後藤拓磨は、1998年12月4日生まれで和歌山県出身。小学4年生の時にテレビで「Ti Amo」をパフォーマンスするEXILEを見て、アーティストを志したという生粋のJr.EXILEだ。そんな後藤がTHE RAMPAGEの候補生に選ばれたのは、15歳の時だった。だが、2014年に世界で活躍する次世代アーティストを育成するプロジェクト「GLOBAL JAPAN CHALLENGE~世界に羽ばたく夢者修行~ in NEW YORK supported by EXILE & avex group」に挑戦し、惜しくも敗退した後藤にとって、THE RAMPAGE候補生として廻る『武者修行』は復活戦のようなもの。そこに懸ける想いはかなり強かったようで、ドキュメンタリー映像『<DOCUMENTARY>SOUL SURVIVOR ~4年間の軌跡~』の先行試写会&トークイベントに登壇した際には、「毎公演終わると良かった人、悪かった人を挙げていたんです。知り合って間もなかったので、知っていこう、向上していこうという意味合いでやっていたんですけど、そこで僕が足を引っ張っていて悪い方にいつも挙がっていました。あの『武者修行』があって今があるなと思う」(引用:MusicVoice)と、一度目の『武者修行』を振り返った。その反面、今では最年少と思えないほどしっかり者の彼だが、当時はかなりの遅刻魔で、厳しい下積み生活を通して、LIKIYAを初めとする年上メンバーから、社会人として、プロとしてどうあるべきか? を学んだそう。15歳の後藤からすれば、当時23歳のLIKIYAの背中は相当頼もしく見えたに違いない。そのためか、今でも後藤は「男前なメンバーは?」「付き合ってみたいメンバーは?」といった憧れの男性像を問うような質問には「LIKIYAさん」と答えることが多いようだ。

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