西川貴教、ASCAと歌声をぶつけ合う「天秤-Libra-」で新たな高みへ 楽曲から伝わる二人のボーカリストとしての凄み

西川貴教+ASCA、ボーカリストとしての凄み

 ソロプロジェクトのT.M.Revolutionやロックバンドのabingdon boys schoolとして数々のヒット曲を放つなか、2018年より本名名義での音楽活動を本格始動させ、自らのアーティスト性を常に更新し続けている西川貴教が、またも新しいステップへと進む刺激的な挑戦に取り組んだ。アニメソングのフィールドを中心に活躍する注目の若手女性シンガー・ASCAをパートナーに迎え、お互いの歌声を激しくぶつけ合うことで新たな高みへと到達した壮大なロックチューン、西川貴教+ASCA名義による新曲「天秤-Libra-」だ。

 スマホ向け3DアクションRPGゲームアプリ「白猫プロジェクト」を原作とする、現在放送中のTVアニメ『白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE』(TOKYO MX、BS11、MBSほか)のオープニングテーマとして制作されたこの楽曲。同アニメは、「白の王国」を治める光の王・アイリス(CV:堀江由衣)と、「黒の王国」の王候補である闇の王子(CV:梶裕貴)、対立し合う国同士の男女二人を主人公としたファンタジー作品ということで、今回はそのアニメの世界観をより深く表現するために、男女ボーカリストによるデュエットソングというスタイルを取ることになり、西川からのオファーでASCAの参加が実現したという。

 ASCAについてもう少し詳しく説明すると、彼女は中学生時代の2011年に「第5回 全日本アニソングランプリ」でファイナリストに選ばれ、現役高校生だった2013年に大倉明日香名義で歌手デビュー。その後、2017年にソロプロジェクトの「ASCA」として活動を開始し、TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』第2期オープニングテーマの「RESISTER」(2019年)をはじめ、多数のアニメ作品のテーマソングを担当しているボーカリストだ。生のストリングスを交えた重厚なロックサウンドを従えながらも、その音をも凌駕するパワフルかつ情熱的な歌声を持ち味としており、実力派の女性シンガーが揃うアニソンシーンにおいて確固たる存在感を示している。いわば”ポストLiSA世代”を代表する歌姫の一人と言っていいだろう。

 現在23歳の彼女は、新世代らしい音楽的な柔軟さも持ち合わせており、過去にはシンガーソングライターの分島花音やぼくのりりっくのぼうよみ(現・たなか)、ジャズロックバンドのfox capture planらとのコラボ曲を発表。アニメやドラマの劇伴音楽を中心に活動する音楽家・澤野弘之によるプロジェクト、SawanoHiroyuki[nZk]の楽曲「Unti-L」にもボーカリストとして参加するなど、その声は今や様々な場所で求められている。一方の西川も澤野とは縁が深く、本名名義のシングル曲「His/Story」「Roll The Dice」「Crescent Cutlass」などで楽曲提供を受けているほか、SawanoHiroyuki[nZk]の楽曲「NOISEofRAIN」では歌唱を担当。澤野の作品を介して間接的に繋がりがあったことも、今回、西川とASCAが初タッグを組んだきっかけのひとつだったのかもしれない。

「Unti-L」
「NOISEofRAIN」

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