『Da-iCE BEST TOUR 2020 -SPECIAL EDITION-』国立代々木競技場第一体育館公演レポート

Da-iCEが紡ぐ、結成から現在に至るドラマティックなストーリー 代々木第一体育館で見た奇跡の瞬間を振り返る

 2014年のメジャーデビューから6年。今や日本各地に熱狂的なファンを持つまでに成長を遂げたDa-iCEが、『Da-iCE BEST TOUR 2020 -SPECIAL EDITION-』を完走した。(大阪城ホール公演は新型コロナウイルスの影響で中止)25都市31公演をまわった全国ツアーのアリーナ版にあたるこちらの公演。初のベストアルバムをひっさげていただけあり、歴代のシングル曲を網羅した圧巻のツアーとなった。今回は、1月11日に国立代々木競技場第一体育館で行われたアリーナツアー2日目の模様をレポート。あの日の5人が巻き起こした奇跡的な興奮を振り返る。

 スクリーンにメンバー紹介が映し出された後、公演はデビュー曲の「SHOUT IT OUT」で鮮烈に幕を開けた。プロジェクションマッピングを用いた近未来的なパフォーマンスは、大きな会場ならではのスケール感があり、筆者のボルテージをもみるみる上昇させていった。大野雄大が「行くぜ、代々木」とクールに呼びかけると、次に流れたのは8thシングルの「WATCH OUT」。レッドとゴールドが映えるアリーナ仕様の衣装が、激しく歌い踊る彼らの存在感を体現するかのように光沢を放つ。

 そんな気合の現れなのか、Da-iCEはこの後も休憩を挟むことなく、なんとオープニングから30分近くもダンスナンバーを連続で披露。「イチタスイチ」では照明の演出が情熱的なムードを加速させ、「ハッシュ ハッシュ」「エビバディ」では花道を移動しながら屈託のない笑顔を見せる。他にも、コール&レスポンスの極致とも言える「トニカクHEY」に、ラインダンスを繰り出した「FAKESHOW」と、汗だくになりながらノンストップで趣向を凝らす5人。飽きずに見られるライブの真髄を見たような気がした。

 おしゃれ+カジュアルな衣装で登場したDa-iCEは、先ほどまでとは打って変わってファンシーなゾーンに突入。「WELCOME!」でのキスのポーズ、「TOKYO MERRY GO ROUND」での笑顔など、メンバーのリラックスした表情がスクリーンに映し出されるたび、会場からは悲鳴にも似た歓声が湧き上がった。「DATE」ではこのセクションの集大成でもあるかのように、歌詞に合わせた小芝居も展開。硬軟自在な彼らの魅力に大勢のオーディエンスは釘付けとなった。

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