The Individualism of BEYOOOOONDS ~ビヨーンズの個性と発展~
BEYOOOOONDS 西田汐里を知るための5つのポイント “ふわふわ系”の裏にはしっかり者の一面も
ハロー!プロジェクトの最新グループ、BEYOOOOONDS。2018年に結成され、2019年にシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』でメジャーデビュー。寸劇などの身体要素を取り入れた個性的な楽曲が話題を呼び、オリコン週間チャート初登場1位を獲得。同年末には日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。令和2年、さらなる飛躍が期待されているアイドルグループだ。
楽曲も個性的なら、メンバーのパーソナリティーも個性的なのがBEYOOOOONDS。今回の連載企画では、メンバー12人それぞれのキャラクターについて、5つのポイントを立てて紹介していく。今回はBEYOOOOONDSおよびCHICA#TETSUのメンバー、西田汐里について見ていく。彼女はグループで一番人懐っこいと言われることもあれば、しっかり者と呼ばれることもある。どういうことだろうか。
1.ダンス経験ありでハロプロ研修生入り
現在はBEYOOOOONDSとしてアイドル活動をしている西田だが、昔からアイドルを目指していた、というわけではないようだ。小学校2年生からヒップホップダンスを習っており、むしろ将来はダンサーを目指していたとのこと。しかしモーニング娘。'14のライブ映像をテレビで観て興味を覚え、母親のすすめでハロプロのオーディションを受けることになる。モーニング娘。追加メンバーオーディションを2回受けるが、どちらも落選。そのあとに事務所からの提案でハロプロ研修生に加入する。2016年、西田はそのとき中学1年。
ダンス経験が活きたのか、両ほっぺに2個できる可愛らしいえくぼのおかげか、西田は研修生時代からすでに人気を獲得していた記憶がある。2018年5月開催のハロプロ研修生公開実力診断テストでは、Berryz工房のシングル曲「ゴールデン チャイナタウン」を歌い、キャラクター賞を受賞した。そして翌6月、“一岡伶奈がリーダーを務める新グループ”のメンバーになることが発表。グループ名はCHICA#TETSUになり、BEYOOOOONDSとなる。
2.ハロプロメンバーに珍しい京女
西田汐里は京都府出身。全国各地から集まってくるハロプロメンバーにおいて、京都出身者というのはなかなか珍しい。歴代では西田を含めて3人しかいないのだ。一人は、モーニング娘。第1期オリジナルメンバーにして初代リーダーだった中澤裕子。もう一人はSI☆NAの阿部麻美だ。ただ、SI☆NAはかつてハロプロ関西の所属として2008~2011年に活動していたグループで、ハロプロに含めるかどうかは曖昧なところがある。さらにいえば、2019年8月に加入したハロプロ研修生の江端妃咲も京都府出身だ。
西田の好きな食べ物は漬物なので、そこは京都感がある(もっとも、特に好きな漬物は松前漬けで、それは北海道の郷土料理なのだが……)。
彼女が醸し出している優しげな雰囲気は、上品な京都の女性を思わせる。しかし一方で、京女にはその激しい気質を表す有名なエピソードとして“京都のぶぶ漬け”という逸話がある。つまり長居をする来客に対して「ぶぶ漬け(お茶漬け)でもどうどす?」と言っておいていつまでも出さない=空気を読んで早く帰りなさい、という遠回しの意思表示だ(現在でも京都の女性はこういった対応をするのかどうかは定かではないが)。
だが、こういった一種の腹黒さは、西田には当てはまらない。それを示すアンジュルム川村文乃とのエピソードがある。二人が共にハロプロ研修生実力診断テスト(2017年)に出場した際、本番を終えた後の川村が西田へ「どうだった? リハーサルのほうが上手くいった気がする……」と問いかけたら、西田は「リハーサルのほうがよかったね!」と正直に答えたというのだ。正直に言ってくれたことについて川村は感謝の念を抱いたという。