2ndシングル『白幻』インタビュー

男装ユニット ael-アエル-、「白幻」で伝えるダークファンタジーな世界観 「dreamBoatの中でも異質な存在」

 日本のカルチャーとして広がりを見せている男装グループを牽引する、風男塾(ふだんじゅく)をはじめとした総合男装エンタメプロジェクト・dreamBoat。その第2弾アーティストとしてデビューしたael-アエル-が、2020年2月5日に2ndシングル『白幻』をリリースする。同作をもって、祈夜星波、花園千知、奏 未来が卒業。完成度の高いダンスパフォーマンスとパワフルな歌声が魅力の彼らが、リリースを目前に控えた今の心境や楽曲の聴きどころ、卒業を迎えるメンバーの思い、先輩の風男塾、同期のEUPHORIA(ユーフォリア)についてなどワイワイと盛り上がりながら語ってくれた。(高橋梓)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

「白幻」はael-アエル-の“ダークファンタジー要素”がより伝わる曲に

――リアルサウンド初登場ということで、改めて自己紹介からお願いします。

有光陽稀(以下、有光):有光陽稀(ありみつはるき)です。この6人(※取材当日、奏未来は体調不良のため欠席)の中では最年長だけど、中身は最年少・5歳です(笑)。みんなからは「ありみっちゃん」って呼ばれています。見た目は一番男らしいと思います!

綾目夏向(以下、綾目):綾目夏向(あやめかなた)です。グループでの立ち位置はメガネです。メガネが本体です。

日和乃愛(以下、日和):日和乃愛(ひよりのあ)です。最年少の末っ子です。よろしくおねがいします。

祈夜星波(以下、祈夜):祈夜星波(いりやせな)です。自称帽子キャラですが、本当は身長をごまかすためのカモフラージュです。この情報はマル秘で……。

花園千知(以下、花園):バレてるよ、多分(笑)。

祈夜:本当? 凸凹の凹の部分を担当しています。どこの立ち位置に入っても凹(笑)。

花園:花園千知(はなぞのせしる)です。あだ名は「はなくん」です。好きなものは『ジョジョの奇妙な冒険』。グループでは、ハッピー担当です!

雫月LEE(以下、雫月):お寿司が好物の雫月LEE(しずきりー )です。俺はダンスが好きで、たまに振り付けもさせてもらっています。よろしくお願いします!

――早速ですが、7カ月ぶりの新曲発売を前にして今の心境はいかがですか?

有光:「白幻」はael-アエル-の世界観を全面に出した曲です。ライブでやったら映えると思いますし、ael-アエル-らしい曲だからこそ早くファンの方に聴いてほしいです。聴きどころはイントロから全部。みんなそう思いません?

(一同、イントロ部分を口ずさむ)

有光:イントロが流れた瞬間から、この曲のストーリーが始まるんですよ。奏未来(かなでみらい)から歌い出しなんですけど、そこからael-アエル-の世界観にきっと誰しも引き込まれるはず!

花園:2月発売ということで、ようやく来たか、と。1stシングル『終わりなきラプソディ』から少し間が空いたので、シングル発売が決まってすごく嬉しくて。それに、「白幻」はael-アエル-持つイメージのダークファンタジー要素がより皆さんに伝わるんじゃないかなと思います。MVもめちゃめちゃかっこいいものになってるので、「早く見せたい、歌いたい、会いたい!」って感じです。

日和:この曲が冬代表ソングになるといいですよね。季節の曲ってアイドルっぽいじゃないですか。冬になると「『白幻』が聴きたいな」ってファンの方にも思ってもらえたら嬉しいですし、そういう曲にしたいなって。夏はこの曲やりません(笑)。

花園:幻の曲になっちゃうかもしれない(笑)!

――ダークファンタジー要素があるとのことですが、疾走感溢れるロックナンバーの「終わりなきラプソディ」と歌い方など変えたこともたくさんありそうです。

ael-アエル- / 終わりなきラプソディ

祈夜:コンセプトはロックなので根本は変わらないですが、今回は疾走感というよりも重さがあって。メッセージ性の強い曲なので、ライブでは(「終わりなきラプソディ」とは)全然違うものになるのかなって思います。

雫月:「終わりなきラプソディ」は、ael-アエル-ならではのロックを出していました。今回はそこも残しつつ、曲の世界観がより重視されています。ミュージカルじゃないですけど、聴いている方々を引き込むようなショーを演じるというか。新しい形のael-アエル-になっていると思います。

有光:歌い方も変わっていますね。今回はストーリーの主人公になったつもりで。すごく重い歌い方をしました(笑)。

綾目:言い方(笑)。

有光:個人的に、祈夜のサビ終わりの歌い方がめちゃくちゃ変わった気がする! 前回は力強さが見えたんですけど、今回は切実さ、みたいな。

祈夜:個人的にこの曲の雰囲気が好みだったからかなぁ。俺っち、もともとアニメとか好きなんで、こういうテイストが好きなんです。だから、自分の中のイメージしやすかったのかも。自分ならどうするかって想像して歌ってたから、より気持ちが乗っていたのかもしれないです。

――MVも元旦に公開されました。ハードな撮影だったと聞いています。

ael-アエル- / 白幻(Short Ver.)

雫月:撮影した廃墟の目の前に、富士山があったんですよ。晴れてよかったー!

花園:ロケ自体も初めてで。早朝5時半に集まって、そこからバスでみんなで行くのもめっちゃ楽しかったです。

祈夜:初めの方は大変だったんですよ。床がオイルっぽくて、滑りやすくて。2択だったんです。衣装が汚れないようにセーブしてやるか、気にせず豪快にいくかって。はじめはセーブしてたよね。

綾目:衣装が白なんでね。

花園:でも、床ともだんだん仲良くなっていったよね。

有光:そうそう。この辺来たら滑るから、みたいなのが分かってきた。

綾目:僕も滑りながらも頑張ってたんですけど床と仲良くなりきれず、完全にコケました。

花園:「うぅっ……」って、聞いたことない声が聞こえた(笑)。

祈夜:かなちゃんがコケた瞬間、マリオで亀が倒されたときの「ポコッ」みたいな音が鳴って。「あ、いったな……」みたいな。

綾目:折れてはいない! 上半身は死守してて。それは自分で褒めました。

一同:偉い!

綾目:花園もコケると思ったんだけどな。

花園:最初、歩きながらコケたよ。それで油がパンツに飛んで、衣装汚しちゃって……。

――パフォーマンス面でもいろいろ苦労があったんですね。

有光:フォーメーションに注目してMVを見てほしいです。今回はすごく複雑で、さっきはこっちに行ったのに次は向こうに行ってる、みたいにずっと動いていて。踊りながらもフォーメーションが変わってるので、面白いと思います。

雫月:真ん中だけじゃなくて全体を見てほしいよね。円になって回って止まるところがあるんですが、床も滑るしすごく難しかったよね。

花園:「滑って止まらない!」みたいな(笑)。

雫月:あとは、この曲の歌詞に「時計」ってあるんですけど、時計を表した振り付けが多いのが印象的ですね。指先まで使った動きだったり。最初と最後もポイントじゃない?

有光:最初は、指を一本ずつ閉じる振りから始まるんですよ。最後は全く同じフォーメーション、全く同じ振りで、指だけ一本ずつ開いていって最初の形になって終わるんです。だから、エンドレスで何回もループできちゃう。

花園:ループする感じも“時計”!?

日和:止まった時間の中のストーリーだからかも。

花園:ライブでループしてみようよ。3回くらいやってみる?

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