GACKT、なぜバラエティ番組に引っ張りだこ? 『すべらない話』出演を機に考える
ここ最近、バラエティ番組でよく姿を目にするGACKT。毎年お正月恒例の『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)はもちろん、2019年は『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)の「本音でハシゴ酒」や『しゃべくり007』(日本テレビ系)などでは恋愛に関する赤裸々トークを披露するなど、どの番組でも爪痕を残し、出演するたびにSNSやネットニュースを騒がせている。さらに、2020年1月11日には『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)への出演が決定。本来ミュージシャンであるGACKTが、なぜここまでバラエティ番組に引っ張りだこになっているのだろうか?
そもそも、GACKTとバラエティとの結びつきは、『うたばん』『HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP』『堂本兄弟』などのバラエティ寄りの音楽番組からではないだろうか。「君のためにできること」や「ANOTHER WORLD」などヒットソングを連発していた2000年代前半、GACKTは地上波の音楽番組に数多く出演していた。特に『うたばん』では、薄暗いスタジオで蝋燭や薔薇などに囲まれながら、GACKTが自身の面白エピソードを淡々と話すのが定番。幼少期に父親から受けたスパルタ教育の話や、「豚バラブロック出して」とスーパーマーケットのバックヤードまで入って要求したという伝説の“豚バラ”エピソード、ホテルでは全裸で過ごすGACKTが「ルームサービスが来た時に恥ずかしくないのか」と聞かれて「僕のはマグナムなんで」と明言を残した珍エピソードなど、記憶に残る回は挙げればきりがない。もちろんお茶の間でも大いに話題となっており、筆者も「昨日の『うたばん』見た? GACKTヤバかったね!」と、友人と騒ぎ立てたのをよく覚えている。アーティストとしてはこだわりが強く一見近寄りがたい雰囲気のあるGACKTが、彫刻のように美しい顔と美声で、ガンガン下ネタトークを繰り広げていく。そのギャップが生む面白さは、GACKTならではだった。