稲垣吾郎、ゲストの心を解き放つ話術 「インテリゴロウ」東村アキコとの会話のキャッチボール

 そうしてリラックスして話すなかで、東村はみんなが恋をしたくなるような「ラブコメディを描きたい」という本音を語り始める。その心の奥底にある想いに触れるところまで、いかに信頼関係が築けるか。それがトークショーの醍醐味であり、サロン主人の腕の見せどころ。

 東村は離婚を2回経験し「もう懲りたかな」と渋い表情を浮かべるが、稲垣は「まあ、でも、何があるか」と、将来への可能性は決して断定しない。さらに稲垣が「好きなタイプは?」と聞けば、東村が「私、いるんですけど」とふわっと恋する少女のようにほころぶのも微笑ましい。「言っていいですか?」「ウケ狙いとか、この番組に出たからとかじゃなくって……」と、恥じらいながら語る東村。当然、その流れから自分ではないかと身構えた稲垣だが、「慎吾ちゃんが好きなんです」と、まさかの展開に。

 「ドキドキしてたんだけど!」「リアクション3パターンくらい考えてたんだけど!」と、照れ隠しなのか、矢継ぎ早に言葉を返す稲垣がまた面白い。予定調和にならないトークで肩すかしされ、少年のように無邪気に笑う稲垣が見られるのも、このコーナーならでは。「テレビ素人だから」とあたふたする東村に「いやいや(そう思った)僕が一番素人」と、またさり気なくフォローしていくのも良いコンビネーションの証だ。

 さらに、香取については自分をモデルにしたようなヒロインとのラブコメが思い浮かぶが、稲垣については同類すぎて思いつかない、とまで言われてしまう始末。可愛らしい一面を持った香取に惹かれながらも、同志だと思っていた稲垣への特別な想いにも気づいて……そんなラブコメを『ななにー』でも繰り広げてくれてもいいのに、なんて思ったのは筆者だけではないはず。「インテリゴロウ」でしか見られない稲垣の顔を楽しみながら、いつかこのコーナーからまた新たな派生コンテンツが生まれることも期待してしまう。

(文=佐藤結衣/画像=(C)AbemaTV)

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