“愛されMC”中居正広、音楽番組に起用され続ける理由 相手に届けることへの意識とこだわり

 さらに、女性の失恋ソングは聴かない、聴けないと続けた。これまでの恋愛で、特に自分が振った女性の当時の心境に思いを馳せ、重なってしまうからだという。

 まず、自分の立ち位置をはっきりさせたところから、作品に触れていることがわかるコメント。失恋ソングのエピソードも、感受性が豊かであるゆえのことだろう。歌い踊り、作詞作曲を手掛け、想いを歌にのせて届けてきた経験者ならではの言葉だった。

 加えて、これまでコンサートの演出や後輩のプロデュースなどを手掛けてきた経験を持つ。伝える側でありプロデューサー視点を持つ彼だからこそ、トークから歌へと繋げる言葉一つにもこだわる。ただ発信するのではなく、相手に届けることへの意識を忘れない。

 『UTAGE!』の番組HPには「歌の宴」「音楽エンターテイメントショー」とコンセプトとなるキーワードが並ぶ。歌のパフォーマンスはもちろん、歌い手のキャラやバックグラウンドを理解した上で聴くと、一味違った魅力になる。磨きあげた技術に楽器演奏、コラボレーション……様々な角度から音楽の魅力に触れられる『UTAGE!』。収録では、前川清から歌を勧められたと報じられたが、中居は「リクエストになかったんです」とかわしたという(参考:ORICON MUSIC)。各アーティストのパフォーマンスはもちろんだが、中居のMCぶりも楽しみである。

■柚月裕実
Web編集者/ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる