FUKIが語る、「Our Love Story」で得たものと「12 Sweet Stories」の充実

FUKI、最新ラブソングで得たもの

1年後にはもっとストロングな自分になってる 

ーーボーカルのレコーディングはいかがでしたか?

FUKI:「KISS.」のときは、「ここはちょっと優しさを表現するために抑えて歌おう」とか、「ちょっと大人っぽい雰囲気で歌ってみよう」とか、いろいろ考えて臨んだところはあって。でも今回は細かい歌い方をあまり意識することなく、元々の自分っぽい感じで歌えたような気がしますね。デビュー当時まではいかないけど、それに近いくらいのテンション感というか。けっこう思い切り声を出しながら歌いました。

ーーあまり時間もかからず?

FUKI:そうですね。現場で歌詞を変えたところもあったから、そういった意味でちょっと時間はかかりましたけど、本チャンのレコーディングはささっと終わりました。ライトに聴いてもらいたいっていう思いから、今回は難しいコードもあまり使ってないし、メロディもけっこうシンプルだと思うので。コーラスもいつもはいくつもラインを考えたりするけど、今回は3度上の1本だけでしたからね。悩むことなく、ハッピーに終われました(笑)。

ーーサビの最後に出てくるフェイクはご自身でも気に入っているそうですね。

FUKI:そうなんですよ! コーラス録りが全部終わったタイミングで「なんか足りないね」っていう話になり。急遽、現場で最後につけ足したのがあのフェイクなんです。いくつかのパターンを試してみたところ、「今のが良かったね」ってみんなに言ってもらえたものが採用になりました。個人的に好きなフェイクのメロディになったので、聴いてくださる方にはそこも鼻歌で一緒に歌ってもらえたらうれしいです(笑)。

ーー本作はまさに“恋人の日”にふさわしいハッピーな聴き心地の曲だと思います。

FUKI:良かった! どんなときに聴いても心が軽くなるような、気持ちがホップステップしちゃうような曲になればいいなと思いながら作っていましたからね。6月は雨も多いので、これを聴いて明るいテンションになってくれたらうれしいです。私自身、最近はこの曲を聴きながら走ってるんですけど、めちゃくちゃハマります。自然と走るスピードも上がって、どこまでも走っていけそうな気がしますから(笑)。

ーーオフィシャルホームページではMVも公開されていますね。

FUKI:いつもMVを撮ってくださるカメラマンとEIGOさんと私の3人で撮影したんですよ。「どうする? まず公園行ってみよう」「ご飯食べるところもいちおう撮っとこうか」みたいな感じで、ものすごく緩~いラフな撮影なんですけど(笑)。

ーーだからこそリラックスしたFUKIさんの表情が引き出せているんでしょうね。

FUKI:そうそう。気心の知れた人たちとの撮影ですしね。私が車の助手席に座り、カメラマンが後ろから撮ってくれたりもしたんですけど、知らない人とだったら絶対緊張した表情になってたと思う(笑)。今回は彼氏が私のことを撮影しているというコンセプトなので、日常の出来事やしぐさをたっぷり詰め込みました。その雰囲気が、ライトに聴ける楽曲にもマッチしてるんじゃないかな。

ーーちょっと粗いフィルムのような映像になっているのも素敵ですよね。

FUKI:あの雰囲気はかわいいですよね。カメラマンが新しく買った8ミリを使って撮影したからああいう画質になってるんですけど。8ミリって現場では映像をチェックすることができないじゃないですか。だからその分、いつもよりもたくさんカットを撮ったんですよ。いちいち映像をチェックできないからこそ、自然と素の自分を出せた気もするし。そういうやり方も仲のいいチームだからできたことだと思うので、すごく楽しかったです。楽曲同様、MVも12作のシリーズにしていきたいなって気持ちもありますね。

ーーそして今回のスイーツコラボは、東京・茗荷谷のパティスリー「L’essentielle」のオーナー牛島源希さんが手がけているそうですね。

FUKI:はい。今回もとてもかわいいケーキを作っていただけました。小さなシュークリームをいくつも積み重ねることで恋人同士のちょっと不安定な関係を表現しつつ、でも見た瞬間、食べた瞬間にときめいてしまうっていうイメージだそうです。“恋人の日”からそこまで発想できてしまうって、ほんとにすごいなって思いましたね。季節の花であるバラの香りや味を楽しめるところもポイントですね。口の中にバラの香りがふわっと広がるのは初体験でしたけど、めちゃくちゃ美味しかったです!

ーー今回のスイーツは期間限定で販売もされているとか。

FUKI:そうなんです。シュークリームはシェアして食べることができるので、カップルで来てほしいとおっしゃっていました。すごくかわいいお店だし、お茶とかコーヒーもいろいろな種類が用意されているので、ぜひ足を運んでみてください!

ーー次回、「12 Sweet Stories」の第3弾は7月7日の“七夕”とのコラボです。予告をお願いします。

FUKI:次回も今までのFUKIにはなかったタイプの曲になっています。サウンド的にも歌い方的にも自分なりの挑戦をしたので、誰も予想していなかったであろう新しい雰囲気を感じてもらえると思います。もちろんね、“七夕”ならではのロマンチックな要素も込めたので楽しみにしていてください。

ーー今のところ毎回、新たな表情がしっかり提示されていますよね。

FUKI:はい。「KISS.」ではFUKIラップをやりましたし、今回はカントリーですしね。せっかく毎月リリースするからには、みなさんをびっくりさせていきたいので。ハードルを上げて待っていてください(笑)。

ーーハードルを上げ続け、それを飛び越え続けたら、1年後のFUKIさんはどんなことになっちゃうんでしょうね?

FUKI:音楽的にも、自分の心の面でも、きっといろいろ変わってるんじゃないかなって思いますね。実際、2作目を作り終えただけで、音楽に向き合う意識はすでに変化してきたような気もするし。

ーーどんな変化を感じます?

FUKI:単純なことですけど、あんまりへこたれなくなった(笑)。今までは落ち込んだらずっと落ち込みっぱなしなタイプだったけど、最近は切り替えが上手くできるようになったんですよ。

ーー12カ月連続リリースともなると、落ち込んでる暇がないですしね。

FUKI:そうそう(笑)。時間がないからこそ、「これがダメなら、はい次!」ってすぐ動けるようになったんですよね。このまま行けば1年後にはもっとストロングな自分になってるんじゃないかな(笑)。正直、もう2作作り終えたと思うとちょっと寂しい気持ちもあったりするんですよ。「このプロジェクトはあと10作か……」って。だからこそ残りの曲たちにも全力で向き合い、しっかり思いを込めて作っていきたいなってあらためて思ってますね。

(取材・文=もりひでゆき/写真=竹内洋平)

『Our Love Story』

■リリース情報
『Our Love Story』
発売:2019年6月12日(水)
配信先はこちら

オフィシャルサイト

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