新しい地図はいつだって新人のようなピュアさが漂う 3人が語った“アイドル論”から感じたこと

 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾が新しい地図を広げてから、およそ1年半。3人はSNS、インターネットテレビ『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)など、新たな遊び場を次々と開拓していった。40代にして、ゼロからの出発――。そう聞くと、多くの人が「無謀な冒険だ」と思うかもしれない。しかし、彼らは「必死だ」と言いながらも、その表情は生き生きとしていて、私たちはその姿に元気をもらった。

新しい地図「#SINGING」

 次は何を見せてくれるのか、一体どこまで突き進むのか、とワクワクしている私たちを見て、彼らはさらに歩みを進めていく。そんな“人の気“の連鎖を生み出せる人を、私たちは“アイドル“と呼ぶのかもしれない。

 6月4日に発売された雑誌『日経エンタテインメント!』(2019年7月号)は、3人が揃って登場。アイドルの最前線を走り続けてきた彼らのアイドル論が語られた。18ページにも渡る、まさに新しい地図のマイルストーンとも言える充実の特集だ。

応援してくださる方の希望の光に

 昭和、平成、そして令和へ。時代が移りゆく中で、アイドルという概念そのものも変化していった。若さが輝く「一瞬の花」だったアイドルが、年齢制限のない存在になっていったのは、間違いなく彼らの活躍によるものだろう。

 稲垣はこうした変化を「時代の先端を行っていたのは僕らじゃなく、ファンの皆さんなんじゃないかな…“新しいコがでてきたからそっちに行こう“じゃなく、“この人の行先をちゃんと見届けたい“みたいな長期戦(笑)」と頬を緩ませる。

 そんな言葉を聞いて、改めてそんなファンの「見届けたい」という期待に応え続けている彼らの力量を再認識する。シンガー、ダンサー、コメディアン、俳優、声優、司会者……そのどれでもあり、どれかだけではないアイドルの仕事。どんなジャンルにも挑戦していくという気概そのものが、アイドルという職業の本質なのだろう。

 時代を超えてアイドルの概念を築いてきた彼らが、次に見据えているのは「いかにちゃんと、応援してくださる方の希望の光になれるか」。自分たちが認められたり、愛されたりする承認欲求を満たす時期を経て、もっと人を喜ばせたいという貢献欲求に変わっているという。

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