Why Don’t Weの魅力は広がり続ける 初のジャパンツアーZepp Tokyo公演レポ

Why Don’t We、Zepp Tokyo公演レポ

 さあここからいよいよライブ後半、2016年のデビューシングル「Talking You」から「These Girls」「Hooked」へ、ヒットチューンを連ねて一気に走る。「Talking You」の5人のアカペラは痺れるほどかっこよかったし、重厚なグルーヴの「Hooked」の、大人びた表情もいい。ジョナとダニエルは見るからに落ち着いた安定感があり、フードをかぶったコービンはストリート風、ジャックとザックはカジュアル風。遠目からでもはっきり判る、キャラ立ちの良さもWhy Don’t Weの大きな特徴だ。思い切りアッパーなダンスチューン「Talk」を歌い踊る、キレのいいステップに合わせて盛大なクラップを送るオーディエンス。楽しい時間が過ぎるのは早い。

「みんな、夢は持ってる? その夢をあきらめないでほしい。僕らはあきらめなかったから、今このステージに立ててるんだ」

 コービンの感動的なMCは、あとで公式レポートで確認したもの。だが英語を解しない筆者でも、“Chasing Dreams”“Dreams Come True!”と力強く語ったこの夜のメッセージは、しっかりと伝わった。そこからの「Big Plans」の熱い盛り上がりと、ロサンゼルスの名所の風景をバックに歌った「Cold in LA」のせつなく美しいメロディが胸に沁みる。Why Don’t Weが掲げるメッセージは常に前向きだ。

 鳴りやまない“Why Don’t We!”コールに応えて、アンコールでもうひと盛り上がり。今年の1月から続く毎月連続リリースの第3弾、グラミー受賞ラッパー、マックルモアとのコラボ曲「I Don’t Belong In This Club」を歌う5人はすっかりノリノリで、スクリーンに映るMVに合わせ、おもちゃのメガネをかけておどけたり、トランペットの吹き真似をしたり。最後まで明るく楽しく、ナチュラルな魅力を振りまいて「アリガトー!」とステージを去る5人の笑顔と、手を振るファンの笑顔が重なり合う。

 それぞれソロ活動をしていた5人が、グループを結成する時に、ザックが言ったと伝えられる「Why don’t we form a boy band?」という言葉。Why Don’t Weの元々の意味、「一緒にしてみない?」という言葉はきっと、メンバーだけじゃない、全てのファンを巻き込む合言葉だ。SNSやYouTube、ストリーミングやライブを通じて、Why Don’t Weの魅力が広がり続けることを確信させる、ファンタスティックな夜だった。

ザック・ヘロン
ジョナ・マレー
ジャック・エイブリー
ダニエル・シーヴィ
コービン・ベッソン
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 ザック・ヘロン
ジョナ・マレー
ジャック・エイブリー
ダニエル・シーヴィ
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(文=宮本英夫)

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