FlowBack、“二面性”テーマにしたライブハウスツアー 宇都宮&高崎公演に感じた大きな可能性

FlowBack、ライブハウスツアーレポ

可能性を秘めたパフォーマンス

 このツアーは、二面性をテーマに展開されている。全身黒一色の衣装に身を包んだ栃木。男泣きという言葉もあるように、哀愁を感じさせる背中や、男同士の友情から生まれる涙もある。ボーイズグループというカテゴリーから飛び出し、大人の男性グループとして一歩を踏み出したステージになった。一方、群馬は白をテーマに、全身真っ白の衣装が目を惹いた。白という色からは純粋に夢や目標を追いかける姿が思い浮かぶ。また真っ白なキャンバスも彷彿とさせる。これから、まだどんな色にでも染まることができる、そんな懐の深さや、のびしろを持っていることが、この白という色には込められていたように感じた。

REIJI

 高崎の最後には「ここにいる誰1人欠けずにまた会いたいと言ったら、それは縛るようだから言えないけど、僕たちはいい時も悪い時も側にいる。共に歩んでいきたい。まだ見えていないこと、知らないこと、1つずつ拾っていって、その集大成を品川で見せたい。今日はまだ通過点だけど、通過点をないがしろにした先に、感動はない。今日感じたこと、それが答えだと思う」と話したTATSUKI。

MASAHARU

 数多いボーイズグループと呼ばれる枠から、一歩外に飛び出すためには何をするべきか、5年応援し続けてきてくれているファンの声援に報いるためにはどうしたらいいか、自分たちにとっての音楽とは? ステージとは? 表現とは? 数え切れないほどの問いと真摯に向き合いながら、ツアーの中で少しずつ答えの手がかりを手にしてきた彼ら。4月27日のファイナル東京・品川ステラボールで、彼らが求めた『The Answer』を必ずや見せてくれるだろう。

 このツアーではそれぞれの得意とするものを活かしたパフォーマンスを披露する試みも行われていた。「考え方が違うからぶつかることもあったけど、全然違う5人だから、今のFlowBackができている」とMARK。そんなMARKの歌声、TATSUKIのダンス。「落ち葉」の作詞作曲も手がけているMASAHARU、「WE ARE!」のアートワークなどを手がけているREIJI、そしてJUDAIのラップ。一体どんなパフォーマンスかは、27日の東京・品川ステラボールで確かめてほしい。いつものFlowBackとは異なる表情を見せるパフォーマンスに、大きな可能性を感じるはずだ。

■榑林史章
「THE BEST☆HIT」の編集を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、これまでにインタビューした本数は、延べ4,000本以上。日本工学院専門学校ミュージックカレッジで講師も務めている。

■ライブ情報
『FlowBack LIVE TOUR 2019「The Answer」』
4月27日(土)東京 品川ステラボール 開場17:00/開演18:00
1Fスタンディング ¥4,500-/2F指定 ¥5,000-
※別途ドリンク代必要。
チケット発売中

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