「音楽のプロフェッショナルに聞く」第12回
姫乃たまがバーチャルねこに聞く、“VTuber活動”と音楽に対する熱意「思いついたらすぐ動画に」
YouTubeでの動画配信を中心に活動している「バーチャルYouTuber(VTuber)」たち。ここ数年、CGやイラストを用いて制作された様々なキャラクターが急速に誕生しています。中でも異彩を放っているのが、バーチャルねこさんです。「音楽のプロフェッショナルに聞く」第12回目は、バーチャルYouTuberの世界で音楽と生きる平面のバーチャルねこさんにSkypeインタビューをしました。レトロフューチャーな魅力をお届けします。(姫乃たま)
影響を受けた音楽はレイ・ハラカミと『beatmania』?
バーチャルねこ(以下、ねこ):こんにちはー。
ーーうわあ、本物だ! いい声ー。
ねこ:ありがとうございます、ですが実は自分の声にあまり自信がなくて。それに人見知りなので、人前で喋るのは苦手だったりします。
ーーえっ、意外です。それがどうしてバーチャルねこ活動を始めることになったんですか?
ねこ:バーチャルYouTuberが好きで、みなさんとお話ししてみたくて、お友達になってみたくて、バーチャルねこは生まれました。
ーーでもYouTubeで公開したり、音源で販売している音楽は、完全に素人の仕事ではないですよね……。ねこなのに。
ねこ:ありがとうございます、光栄です。楽器を引いたり作曲をしたり、音楽は割と長くやっていますので。ねこなのに。
ーーアンビエントやエレクトロニカの楽曲を発表されていますが、音楽は何から影響を受けているんですか?
ねこ:大きなきっかけはレイ・ハラカミさんです。個性的な作風にとても感銘を受けました。そこから色んなジャンルの音楽を巡り巡っていまです。
ーー巡り巡って。いいですね。しかし、画面(Skypeしているパソコンに映っている画面)がねこなので不思議な気持ちになります……。ねこさんが初めて買ったCDはなんですか?
ねこ:ねこは音楽ゲームがすごく好きで、最初に衝撃を受けて買ったのはそれのサントラでした。『beatmania』っていう。サウンドトラックでいろんなジャンルの音楽を知りました。
ーーそれで多感な時期にいろんな音楽を聞いたんですね。ねこさんの音楽って新しいけど、どこか懐かしくて安心する感じがあって、その理由がわかった気がします。
ねこ:ありがとうございます!! ねこはとても嬉しいなあと思いました。
ーー動画はディレクターさんと制作しているんですか?
ねこ:曲、イラスト、動画は1人でやっています。動画はモーショングラフィックスの勉強をしようと思って始めました。ねこなのに。
ーーわあ、多才!あの動画は音楽制作と同時に思い浮かんでいるんですか?
ねこ:そういうことも多いです。作り始めるきっかけを探して、思いついたらすぐ動画にして、YouTubeに公開しています。
ーーわ、そのスピード感じゃないとこの活動はできないんだろうなあ。
ねこ:全部趣味と勢いで始めたんですけど、気づいたらねこになってました。
ーーやっぱり人間は最終的にねこになりたいですよね。
ねこ:みんなねこになりたいなあと、思っていると思います。ねこはこれをとても、喜ばしいなあと思っています。