欅坂46 2期生 武元唯衣&田村保乃が語る、1期生との共演で芽生えた自覚と覚悟

欅坂46 2期生 武元&田村インタビュー

先輩との経験を持ち帰れなくては意味がない(武元)

ーー「アンビバレント」での経験がワンクッションとしてあったぶん、その後のお見立て会は少し余裕を持って臨めたんじゃないでしょうか?

田村:はい、めちゃめちゃ楽しかったです!(笑)。

武元:ほかの子たちはお見立て会が初ステージで、みんなすっごい緊張して泣きそうだったんですけど、私たち3人だけ……。

2人:(同時に)「おっしゃーっ!」みたいな(笑)。

ーー(笑)。

武元:お客さんの歓声が聞こえてきたときに「よっしゃ、来た来た! 行くで!」みたいな感じで、ほかの子とのテンションの差がものすごかったです(笑)。

田村:だって、自分たちのための「Overture」を聴いたら……。

武元:そうなんですよ! それが一番感動しました……。あ、話してたらまた鳥肌が(笑)。

ーー新メンバーだけでのパフォーマンスはあの日が初めて。先輩たちとのパフォーマンスともまた違った感情があったんじゃないかと。

武元:そうですね。自信が全然違いました。

田村:うん。練習してきた量とかね。

武元:特にお見立て会は1カ月ぐらい前から練習してきて迎えたので、楽しみという気持ちが強かったし。

田村:でも、そのお見立て会の直前リハーサルで、スタッフさんに「前のほうがもっとできていたよ?」とか「行動が遅いよ?」とかすごくがっかりされてしまって。そういうことって「アンビバレント」を経験した私たち3人が率先してやらなくちゃいけないのに、何もできなかったことで後悔したというか。

武元:情けなかったですね。

田村:それで「これからはもっと言っていこうね」って話して。

武元:私たちは「アンビバレント」に出ていろんな感情を経験したけど、たぶん選ばれなかった子たちもいろいろしんどい気持ちがあったはずで。それを理解した上での代表だったのに、先輩との経験をこっちに持ち帰れなくては意味がないですから。

田村:それは話したよね。ちょっとは強くなったのかな?

武元:精神的には、ちょっとだけね(笑)。

ーーそういう気づきを経て、どんどん一人前のメンバーに近づくのかもしれませんね。

田村:でも、「黒い羊」を観てまた自信喪失しました(苦笑)。

武元:うん、みんなね(苦笑)。

「黒い羊」に欅坂46のすごさを改めて思い知らされた(田村)

ーーちょうど「黒い羊」の話題が出たので、せっかくですからこの曲についての感想も聞かせてください。

田村:この曲は言葉にするのが難しすぎて。私は「黒い羊」のMVを観て、すごく苦しくなりました。今までの曲からはちょっと強い印象を受けていたんですけど、今回は弱さが見えて。だけど、歌詞にもあるように〈白い羊になんて僕は絶対なりたくないんだ〉っていう、自分を絶対に曲げない強さも見えるんです。

ーーなるほど。

田村:でも、私にはMVを観ることもすごくつらくて……。お母さんと一緒に観たんですけど、お母さんがすごく泣いて「この涙の意味は何なんだろうね?」と言うんです。そこから2人でこの曲についてすごく話し合ったんですけど、きっと自分が経験したことのある苦しみやつらい思いが表現されているから、それが苦しかったんじゃないかなって。それに、皆さんの演技が演技のように見えなくて、本当にその人の悲しみとか苦しみが表現されているようで……。本当に1期生さんのすごさ、欅坂46のすごさを改めて思い知らされました。

武元:私も初めてMVを観たとき、1回観終えたあとに「どうしよう……」と躊躇するぐらい胸に迫る苦しみが大きくて。観ていると、今までの自分自身の苦しかった思いが瞬間的によみがえってくるんですよ。それは保乃ちゃんが言ったように、1期生さんの演技が演技のようには見えないからというのも大きくて。今まで欅坂46を見てきて、私は自分の中で「表現力を大事にしよう」と思ってきたし、自分も表現力を付けたい、パフォーマンスで出したいと思ってやってきたんですけど、それだけじゃないんだとあのMVを観て思ったんです。

ーーそれはどういうことなんでしょう?

武元:表現とかじゃなくて、苦しかったりつらかったりという、今までの3年半に経験してきた思いがそのまま表れていると思ったんです。それを表現と呼ぶのかもしれないけど、私には表現しているというよりも自然に表れているように思えて。それを観て私も、これからいろんなことがたくさんあるだろうけど、そのときそのときの感情を出せれば、表現しようと思わなくても伝わるんじゃないかなと思ったし、そこでまた欅坂46というグループに対する考え方が変わりました。あと、抱きしめたり突き放したりという振り付けがあるじゃないですか。私にはあの意味がはっきりとはわからなくて。どういう意味で抱きしめているのか、人によってその意味も違ってくると思うけど、私の母はその意味が何となくわかる気がすると言うんです。なので、私はその意味をもっと知りたいと思いました。

ーーそうやって、いろんな感情を呼び起こしてくれるのも欅坂46らしいですよね。2期生の皆さんはまだ楽曲には参加していませんが、このシングルのTYPE-D付属DVDに収録された「欅坂46 二期生特典映像」に参加しています。

武元:実はまだ、完成したものを観られていなくて。でも、撮影内容もメンバー同士の会話とかメンバーがほかのメンバーのことを引き出すみたいなものが多かったので、やりやすかったです。

田村:どんな感じなのかまだイメージできないけど、今から観るのが楽しみです。

ーーここからいろんな経験を重ねていくことになると思いますが、欅坂46の一員としてこの先どうなっていきたいか、今の目標を聞かせてください。

武元:「アンビバレント」で出させていただいたときに、自分に物足りなさを感じてしまって。先輩たちの曲に対しての思いにこれだけ近くで触れることができたので、ただ踊るだけじゃなくて自分ももうちょっと何か出せないかなと。ただ表情を付けて踊るだけじゃなくて、毎回自分の中のそのときの感情をちゃんと出せるパフォーマンスが常にできるようになるのが、今の私の目標です。

田村:私はまずアイドルとして、欅坂46の一員として認められる人間になることです。この先いろんなお仕事をすることがあると思うんですけど、まずは欅坂46としての自分が完璧じゃなかったら何をやってもダメだと思うんです。それができるようになったときに初めて、欅坂46の力になれるんじゃないかと思っています。

(取材・文=西廣智一/写真=伊藤惇)

■リリース情報
『黒い羊』
2月27日(水)
初回仕様限定盤TYPE-A(CD+Blu-ray)¥1,850(税込)
初回仕様限定盤TYPE-B(CD+Blu-ray)¥1,850(税込)
初回仕様限定盤TYPE-C(CD+Blu-ray)¥1,850(税込)
初回仕様限定盤TYPE-D(CD+Blu-ray)¥1,850(税込)
通常盤(CDのみ)¥1,049(税込)

<初回仕様限定盤共通封入特典>
「全国握手会イベント参加券orスペシャルプレゼント応募券」1枚封入
「メンバー生写真」ランダム1枚封入

<8thシングル発売記念全国握手会>
2019年
3月9日(土)千葉:幕張メッセ
3月16日(土)愛知:ポートメッセなごや
3月21日(木・祝)大阪:インテックス大阪

<8thシングル発売記念個別握手会>
2019年
3月24日(日)愛知:ポートメッセなごや
4月29日(月・祝)千葉:幕張メッセ
5月 4日(土)神奈川:パシフィコ横浜
6月 2日(日)神奈川:パシフィコ横浜
6月23日(日)京都:京都パルスプラザ
7月14日(日)神奈川:パシフィコ横浜

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