BABYMETAL“神バンド”Ledaが所属 DELUHI、限定復活発表までの軌跡を追う
“ヴィジュアル系”というと偏見の目で見られてしまいがちであるが、彼らはヴィジュアル系以外のファンからも多く支持されている。中でも2008年にリリースされた『MAHADEVA』収録曲「HYBRID TRUTH」の怒涛のイントロは衝撃的で、ジャンルを超えて音楽シーンが騒然としたことは今でも覚えている。当時、摩天楼オペラやNoGoD(メジャーデビューまでは新興宗教楽団NoGoD)とともに、メタリックな音を志向するバンド同士でツーマンイベントを開催するなど精力的に活動したDELUHIは、今日のヴィジュアル系シーンにおいてヴィジュアル系メタルの地位を確立させたバンドの代表格といえる。
2011年に惜しまれながら解散したあと、LedaはSujkとともに始めたソロプロジェクト・UNDIVIDEでの活動を経て、BABYMETALのバックバンド・神バンドへ継続的に参加するようになり、彼の名前は一躍世間に広まった。さらにそこからはAcid Black CherryやSound Horizon、喜多村英梨、luzなどジャンルを超えた錚々たるアーティストのレコーディングやサポートに参加。2015年には盟友・SujkとFar East Dizainを結成し、メロディの良さはそのままにDELUHIの頃よりさらに複雑で難解でありながら、整然とされたジェントを軸にした大人のメタルサウンドを志向している。対するJuriとAggyもそれぞれの活動を経てbreakin’ holidayを結成。今なおともに活動している。
今回の限定復活に関してLedaは「(DELUHIとしての活動がこのまま)続くものではない」と語っており、復活ライブのチケットは激戦が予想される。解散後7年経ったいまもなお、根強いファンが日本のみならず世界中にいるDELUHIの限定復活は多くのリスナーが待ち望んだ瞬間だろう。彼らは同窓会のような、昔を懐かしむライブを絶対にしないことだけは確信できる。DELUHI解散後もそれぞれが音楽を続け、この7年間で積み上げたものを最新の“DELUHIサウンド”として見せてくれることを、筆者も一ファンとして楽しみにしている。
■オザキケイト
平成元年生まれの音楽ライター。ヴィジュアル系を中心にライブレポートやコラムを執筆している。「Real Sound」や「ウレぴあ総研」、その他バンドのプレスリリースにも寄稿。
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