3rdシングル『カウントダウン』リリースインタビュー
NormCore Fümiが語る、まふまふとの「カウントダウン」制作秘話 YouTuber ないとーとの対談も
うみくん(UMI☆KUUN)は、NormCoreのFümiがソロのシンガーソングライターとして活動する別名義のプロジェクト。2014年に歌い手としてYouTubeで注目を集め、2015年にテレビアニメ『ヤング ブラック・ジャック』(TBS系)のオープニングテーマ「I am Just Feeling Alive」でメジャーデビューを果たす。
今回うみくん(UMI☆KUUN)が、人気二人組YouTuber「おるたなChannel」のないとーとコラボして楽曲を制作。作曲をうみくん(UMI☆KUUN)、作詞をないとーが担当した「28」が完成した。楽曲は8月4日と5日の2日間に渡って開催された『U-FES. Music』にてすでに歌唱されており、8月31日にはMVの公開が控えている。
うみくんとないとーの対談では、コラボに至った経緯や「28」の制作秘話をはじめ、今回の共作を通して芽生えた新たな感情など、アーティスト/YouTuberによるジャンルを横断するようなトークを繰り広げてもらった。(編集部)
「僕が好きな音楽とないとーさんの声の相性は絶対いい」
ーーお二人はないとーさんの初ソロ曲「28」で一緒に楽曲を制作されましたが、そもそもいつ頃に知り合われたのですか?
うみくん:2016年に『YouTube NextUp』(YouTubeが主催するパートナー育成プログラム)という場所で知り合って、話すようになったんです。でも、そこからしばらくは交流がなくて。
ないとー:で、ある日、うみくんが僕にLINEをくれたんです。それで「曲を作りませんか?」と声をかけてくれて。
うみくん:ないとーさんはよくTwitterで弾き語りの配信をしてるんですけど、歌声がすごくいいんですよね。ギターも自分で弾いてるし、音楽に興味があるのかなと思って。BUMP OF CHICKENが好きなんですよね?
ないとー:そうです。でも、いままでカバーしか歌ってなかったので、まさか自分で曲を作ることになるなんて思ってもみなくて。しかも、うみくんが声をかけてくれたとき、僕はめちゃくちゃ病んでたんですよ。28歳になってから、かなりの挫折感を感じてて。
ーーそれは何故?
ないとー:僕はもともとYouTubeで登録者数100万人をめざして活動してたんですけど、それを達成したあとに燃え尽き症候群みたいになってしまって、どこにモチベーションを見出せばいいのかわからなくなってしまったんです。そんなタイミングのときにうみくんが声をかけてくれたので、新たな挑戦ができてすごく嬉しかったですね。
うみくん:そのモヤモヤしてた部分が、「28」の歌詞の原動力になったのかもしれない。
ないとー:この曲を制作してるときに、うみくんが「歌詞を書くことは自分の心のデトックスになる」って教えてくれたんですけど、まさにそうだなと思ったんです。逆に病んでるときじゃないと歌詞は書けないと思ったぐらいで(笑)。
うみくん:やっぱり作詞するには、負のイメージに対して「こなくそ!」と思う気持ちが大事だから。ないとーさんはワードがポンポンと出てくるんですよね。本をたくさん読む人だから、それがいいのかもしれない。
ないとー:今回の歌詞には〈何者〉というワードが入ってるんですけど、それは朝井リョウさんの小説の影響もあると思います。でも、始めはすごく軽い気持ちだったんですよ。僕は曲を作ったことなんてないし、「まあ適当に1曲作ればいいか」というのが正直なところで(笑)。
うみくん:最初は旅動画のBGMという話から始まったしね。
ないとー:そうそう。でも、うみくんから送られてきた曲がめちゃくちゃ良くて、「えっ! こんなに良い曲を書いてくれたの?」と思いましたし、そこから僕もマジで作詞に取り組もうと思ったんです。
うみくん:ありがとうございます。今度、すしざんまい奢ります(笑)。
ーー作詞はないとーさん、作曲はうみくんになりますが、どんな風に作っていかれたのですか?
うみくん:まず、ないとーさんからバンプとかサカナクションの曲をリファレンスとして出してもらったんです。それを参考に僕らしい要素を加えて、ガチガチなロックではない、いまっぽいポップロックにしたいなと思って。ないとーさんの声はクセが強いので、トラックがバキバキでも抜けが良く聴こえるし、僕が好きな音楽とないとーさんの声の相性は絶対いいと思ったんですよ。
ないとー:聴いた瞬間からうみくんらしさが伝わってきたし、宇宙感というか壮大な要素が入ってて、深みがある曲ですよね。最初に聴いたときからすごく気に入ったんですけど、そこから出来上がっていくごとにどんどん好きになって、完成したときは一日中繰り返し聴いてましたから(笑)。
うみくん:どんだけ自分好きなんだよ(笑)。