『ホトハシル』インタビュー
ORESAMAの“ディスコ”はどこまで拡張する? 『ムヒョロジ』EDテーマ制作秘話に迫る
拡張する“ディスコ”とORESAMAの音楽性
ーーそんな風に今のORESAMAは“攻めの姿勢”に転じていると思うのですが、それは「今までのORESAMAを守らなきゃいけない」という感覚との戦いでもあると思うんです。
ぽん:そうですね。たとえばMVだと、今までのORESAMAならうとまるさんのイラストやCGがあって、私と小島くんが出てくるというものですが、そういうものは一旦アルバムで一区切りして、今回は色んなクリエイターさんに参加していただきました。デビュー曲の「オオカミハート」からうとまるさんの印象が強かったと思うんですが、スタッフさんからは「ORESAMAの新たな表現の可能性に挑戦してみませんか?」と提案いただいて。色んなクリエイターさんにそれぞれの表現で描いていただきました。そんな風に、最近は殻を破りに行っているという自覚がすごくありますね。
小島:曲作りに関しては、“ディスコ”という軸が太くなってきたことが大きいかもしれません。アルバムはディスコを軸に色んなジャンルを取り入れたんですけど、あの作品を作ったことで、自分たちの中でのディスコというか、僕の編曲やトラックメイクにおいての”ディスコ”の枠組みがかなり広がりましたし、強い幹のようになりました。だからこそ、今後は惜しげも無くストレートなものも作れるし、柔軟的に他のジャンルを取り入れることもできる。色んなジャンルをORESAMAの曲にすることが自然にできるようになったのは、ディスコが主軸にあるからなんだと改めて思いました。
ーーそれこそディスコミュージック自体、もともと多様性のある音楽ですからね。どんどん海外でもリバイバルが進んでいるし、現在進行形で色んなジャンルと接続し続けていますから。
小島:あと、僕の好きなナイル・ロジャースの存在も大きいですね。彼も色んな方とコラボしてギターを弾くわけですけど、その中にものすごいヒントがあって。少し前にフィーチャリングで参加していた「Give Me Your Love」は、側から聴けばあまりロックな曲ではないんですが、僕の中ではすごいロックなコードの弾き方をしてると感じて、ものすごくインスパイアを受けました。僕がクリーントーンを追求するのもナイル・ロジャースの影響だし、最近気付いたんですけど、楽器の素の音がすごい好きなんですよ。だからギター録りも、アンプを通さずにギターを直で繋いで弾いたりするんです。それが僕的には、究極のクリーンサウンドなんですよ。
ーー楽器の素の音が好きな小島さんが、クラブミュージックを主戦場にしている、というのは面白いですね。最後に、9月13日開催のワンマンライブ『ワンダーランドへようこそ~in AKASAKA BLITZ~』も目前になりましたが、どのようなライブにしたいですか?
ぽん:『ワンダーランドへようこそ』シリーズも4度目になりますが、回を重ねるごとに私たちなりのエッセンスを加えて、新しいワンダーランドを見せられていると思います。今回はアルバムで一区切りがついたところもあるので、今までよりもさらにバージョンアップしたものを見てもらいたいです。今回は初めての平日開催という挑戦でもあるので。
ーーORESAMAのライブは回を重ねるごとに、会場は大きくなっていますが、心の距離はどんどん近くなっている気がするんです。生っぽさや葛藤まで、ライブを通じて伝わってくるので。
ぽん:そういうのも含めて、どんどん自分たちも色んな面を見せていきたいですね。遠くなったわけじゃなくて、近いまま一緒にもっともっと規模を広げていけるよと言いたいし、ライブを通じてそれを確信してもらえたら嬉しいです。
(取材・文=中村拓海)
■リリース情報
6th SINGLE『ホトハシル』
発売日 :2018年8月22日(水)
価格:¥1,200(税抜)
<収録曲>
1. ホトハシル ※TVアニメ『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』EDテーマ
2. ようこそパーティータウン ※株式会社ロッテ 雪見だいふく「雪見家の日常はほんわりで〆る」主題歌
3. ホトハシル -Instrumental-
4. ようこそパーティータウン -Instrumental-
■ライブ情報
『ワンダーランドへようこそ~in AKASAKA BLITZ~』
9月13日(木)
会場:マイナビBLITZ赤坂
セブンイレブン抽選先行:7月10日(火)正午12:00受付開始
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■関連リンク
ORESAMA オフィシャルサイト
ORESAMA 公式Twitter
TVアニメ『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』公式サイト
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