ジャニーズWEST「スタートダッシュ!」の清々しさ 虹色のようにカラフルなメンバー個性から探る

 そして、藤井と共に“ツインタワー”と呼ばれる小瀧は、その長身と端正なビジュアルを活かして雑誌『FINEBOYS』でモデルの顔も披露している。小動物のような愛らしさを持ち、ときにメンバーに対して遠慮のないツッコミを入れる最年少・小瀧の存在が、このチームの風通しの良さを象徴している。

 そんな小瀧に「ええ加減に!」と、ツッコまれがちな濱田崇裕こそ、ジャニーズWESTのダークホース。大事なところで噛みまくる“おいしい”星のもとに生まれた濱田が、踊ると次々にアクロバティックな動きでキメるギャップもズルい。これまで幾度となくあった苦しい場面や、メンバーとファンが感極まるシーンでも、濱田が話すとみんなが笑顔になる、そんな温かな空気を作れるのが、濱田の才能。

 ……と、少しだけ振り返ってみても、彼らの個性はまさに虹色のようにカラフルだ。バラバラなカラーが調和できるのは、彼ら自身がその違いを受け入れ、お互いにリスペクトし合っているから。だからこそ、『スタートダッシュ!』は胸のすくような作品になったのだろう。個人的には、『宇宙を駆けるよだか』の主題歌でもあり、ジャニーズWESTの大人な表情が垣間見える「アカツキ」も、ジャニーズWEST節全開の「僕らの軌跡 ~ジャニーズWEST 列島縦断~」もおすすめだ。「…列島縦断」はコンサートで盛り上がること間違いなし。楽曲の幅広さも、多様な活躍も、みんな違うからこそ。異なる魅力があるから、7人で集まる意味がある。今夜もそんな平和な彼らが魅せてくれる、笑顔のライブが楽しみで仕方ない。

(文=佐藤結衣)

※濱田崇裕の「濱」は「まゆはま」が正式表記。

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