ゴールデンボンバーがファンの心を掴み続ける理由 SSA演出なし&ツアーファイナル全貌から考察

金爆、ファンの心を掴み続ける理由

始まる前からネタが盛り込まれているゴールデンボンバーのワンマンライブ

 そして明けて18日、『ゴールデンボンバー全国ツアー2018「ロボヒップ」』のツアーファイナルである。本編中の鬼龍院のMCによると、約15,000人の来場者があったという。

 開演前のスクリーンには、繰り返し謎のURLが映し出され、アクセスすると「たまアリ座席占い」という前時代的なデザインの占いサイトが表示される。開演前から何かしらの仕掛けを用意しているとは、さすがゴールデンボンバー。

 歌広場による『真剣歌広場しゃべり場』というラジオ番組を模した形で、ライブの注意事項をアナウンスが終わると客電が落ちる。

 今回のツアーのストーリーはこうだ。チケットの高額転売対策会議をしているゴールデンボンバーの面々。しかし一人だけ上の空で会議室のドアを使い筋トレをしてしまう樽美酒。そんな樽美酒にメンバーは呆れ顔。ある日、音楽番組『Nステ』を観ていると、自分そっくりのロボットがゴールデンボンバーとして出演しているのを目の当たりにして、翌日事務所で“違法ダウンロード動画”を楽しんでいる鬼龍院に直訴。そこに登場してきたのはAI搭載ロボット・ロボヒップ。なんでも完璧にこなすロボヒップに、ファンの反応も上々だという鬼龍院。仕事を奪われ、納得いかない樽美酒は夜間こっそり事務所に踏み込むと、チケットの高額転売を行うロボヒップの姿が。ロボヒップと取っ組み合いになるも、人間の力ではかなわず、樽美酒は監禁されてしまう。

 そしてライブ当日、樽美酒は急病だとロボヒップが嘘をつき、鬼龍院、喜矢武、歌広場、ロボヒップでステージに立つことに。ここからライブがスタート、1曲目「つよいぞ! ロボヒップ」は丸々1曲ロボヒップがパフォーマンスし、スクリーンには拘束をといて会場へ走る樽美酒が映し出される。曲の最後でようやくステージに辿り着き、「皆遅れてゴメン!」と、「やんややんやNight ~踊ろよ埼玉~」へ。

SASUKEから抜刀まで、予想のつかないパフォーマンス

 自己紹介タイムでは、鬼龍院がオリジナルの挨拶を披露し観客を戸惑わせると、近年のドラマ出演を振り返り、中でも昨年出演したドラマ『コウノドリ』にいたく感動し、自分も「ドラマの主人公・鴻鳥先生役をやりたい」という喜矢武、観客を煽る歌広場、そして『SASUKE』を観たら自分の方がロボヒップより強く、日頃の行いを見たら、ロボヒップよりも人の役に立つということを力説する樽美酒。

 そんなやりとりを経て「抱きしめてシュヴァルツ」へ。曲間ではMCを受けて“鴻鳥先生”のコスプレをし、感動的なセリフを繰り返す喜矢武。話が長すぎて、とりあげた赤ん坊にオシッコを顔面にかけられるというオチに。一方の樽美酒は、泣いている少女のためにステージ上空にひっかかった風船を、『SASUKE』の障害物「サーモンラダー」を登ってキャッチするという力技を見せた。3曲目でずぶ濡れになった喜矢武は「昨日の“演出なし”は平和だったな〜」とポツリ。

 この日のさいたまスーパーアリーナ公演が売り切れなかったことについて、「ああ〜〜売り切りたかったなあ」と何度も繰り返す鬼龍院。その後始まった「お前を-KOROSU-」では、瓜がステージに用意され、刀を持った鬼龍院がそれを切る……“売り(瓜)切り”というダジャレパフォーマンスを披露し、「売り切り侍! お疲れ様でした!」と歌広場が締めた。なお、この演出のために鬼龍院は抜刀の教室に通ったという。

 ライブの中盤は恒例の体をはったチャレンジ動画の時間だ。「暗闇バトルロワイヤル」と称し、暗闇の中で相手の体にとりつけられた紙風船を割り合うという競技(?)に、観客は大爆笑。

パンケーキからダンボール機関車まで繰り出されるネタ演出

 そして続いても、毎度おなじみメンバー出演によるラブコメ寸劇へ。今回は天才パンケーキ職人・ダルケンイチ(樽美酒)に弟子入りを志願する鬼龍院と喜矢武、そしてウェイトレスの歌広場による恋愛劇に合わせて「燃やして! マイゴッド」、「いつもと同じ夜」を披露。そして「スイートマイルーム」では、鬼龍院と喜矢武が実際にパンケーキを焼くというパフォーマンスに観客は驚愕。喜矢武の投げたパンケーキをキャッチしそこね、倒れた瞬間に大道具の机をドリフばりに壊してしまうハプニングを起こす鬼龍院。なお、落下したパンケーキは樽美酒がしっかり食べていたのでご安心を。

 歌広場による物販紹介から始まったMCタイムでは、突然喜矢武がボリボリと黒い物体を頬張りだす。慌てて鬼龍院が問いただすと「石炭を食べると元気になる」というのだが、これはもちろん次の曲「#CDが売れないこんな世の中じゃ(偽)」への前振りで、曲間で子供向け番組の機関車そっくりに扮した喜矢武が登場。その後の「アモーレ」では、そのままの姿でメンバーと共にアリーナを一周した(これは正直文字で伝えきれないので、掲載された写真を確認して欲しい)。

 ライブ後半戦は「あの日君を傷つけたのは」から始まり、「毒グモ女(萌え燃え編)」、「†ザ・V系っぽい曲†」とアッパーチューンで畳み掛け、本編ラストは「女々しくて」で締めくくられた。

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