=LOVE、齊藤なぎさの“奇跡の一枚”をきっかけに大ブレイクへ 話題の現象を追う
ファンが撮影した“奇跡の一枚”をきっかけに今、=LOVEの齊藤なぎさが大きな話題となっている。
昨年9月にメジャーデビューした=LOVEは、指原莉乃をプロデューサーに迎えた、代々木アニメーション学院による声優アイドルプロジェクト。=LOVEの一つの特徴が、リリースイベントで静止画撮影エリアを設けていることにある。通称“カメコ”と呼ばれる一部のファンは、プロも顔負けの望遠レンズを用意し、毎イベントへと臨み、「#イコラブ」のハッシュタグとともに、撮影したメンバー写真をツイート。そのハッシュタグにて、グループのメンバーやプロデューサーの指原が選りすぐりのショットを見つけ自らツイートする、というファンにとってもグループにとっても持ちつ持たれつの関係が続いている。
現在は女優として活躍する元Rev.from DVLの橋本環奈は、ファンによる“奇跡の一枚”がきっかけで大きなブレイクを果たした。グループにとってはファン一人ひとりが広告塔。次なる“奇跡の一枚”を、という千載一遇のチャンスを待つ思いは、言わずともファンとグループの間で共通認識としてあったはずだ。そんな中、齊藤なぎさの写真がついにバズを巻き起こす。6月1日に「齊藤なぎさちゃん 推せる 2003年生まれって・・・・・」というつぶやきと共にツイートされた4枚の写真は、限られた情報量、単純明快な文章も相まって5500リツイート、2万8000いいねと驚異的な数字を叩き出した(6月14日現在)。実は、今年2月2日のツインテールの日に、指原が齊藤なぎさの写真をツイートした時も、5800リツイート、3万2000いいねと大きなバズを起こしていた。「好きになってしまったあなた。この子中学生です。。」というギャップを伝える指原のコメントは、ファンのツイートと共通してる部分。14歳とは思えないその整ったルックスが生んだ2度のバズは、彼女の大ブレイクを予感させるひとつのバロメーターともなった。
また、齊藤は6月11日に『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)内のショートドラマで女子高生役で出演。同番組には、これまで乃木坂46の堀未央奈や欅坂46の小林由依などが出演しており、アイドルにとって、さらなるブレイクへの登竜門となっている。放送時の反響を見てみると、ツイートの画像で気になっていたが、動く彼女を見てさらに好きになったという層が多数。ファンのツイートのバズからドラマ出演という偶然にできた流れが、新たなファンにリーチする結果となった。
AKB48グループの握手会に通うほどのアイドルオタクであった齊藤は、メジャーデビュー時から絵に描いたようなアイドル然としたメンバーであった。誰も彼もに「大好き」と言う齊藤のキャラは、彼女がセンターを務める「届いてLOVE YOU♡」の歌詞に上手く反映されており、印象的な彼女の大きな黒目が存分に活かされた映像でもある。また、指原が「1000点回答」と褒めたのは、齊藤のインタビューでの答え方。禁断の恋愛を描いた3rdシングル曲「手遅れcaution」のMVには、齊藤が男性の先生の背中にもたれるシーンがある。「最初は全然うまくできなくて。女子校出身で、男性にもあまり近づいたことがないから本当に緊張しました」という齊藤のコメントは、ファンにとってみればまさに“1000点回答”。生まれるべくして生まれたアイドルと言っても、過言ではない。
プロデューサーの指原がチェアマンを務め、昨年グループのお披露目の場となった『TOKYO IDOL FESTIVAL 2018』に今年は3日間出演が決定。7月1日には、『手遅れcaution』発売記念スペシャル全国握手会として日比谷野外音楽堂でイベントも開催される。さらに、齊藤はメンバーの佐々木舞香と共に、7月7日より放送のドラマ『幸色のワンルーム』(テレビ朝日)に宮島奈緒役として出演することも決定。お披露目から1年。この夏、“齊藤なぎさ”という起爆剤によって、グループはさらなるステージに突入していく予感がする。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter