Perfume×テクノロジーによる“Reframe”が教えてくれた、アートが与える真の感動

Perfumeによる“Reframe”公演を体験して

 メジャーデビュー当初からPerfumeを特徴づけてきた「近未来SF」という「ある種の絵空事」のような世界観は、Perfumeがこれまで歩んできた道と共に年月をかけていつしか時代と同期し、自らが先頭に立って未来を切り開くこんなにも強固な力へと変容してきたのです。それは、最後のMCでのかしゆかの「今までやってきたことは、全部無駄じゃなかった」という言葉にも表れていました。その言葉を聞いた瞬間にブワッと涙が溢れ出るのを私は止められませんでした。

 幼い頃からの長い下積み時代を経てスターになった、という誰もが知る浪花節ストーリーと、テレビやラジオやライブのMCで発揮される、三人の圧倒的可愛らしさと人間的魅力。それら一切がストイックに封印され、PerfumeをPerfumeたらしめている要素がオープニングでバラバラになり、もう一度より強固な形に組み立てられた「Reframe」。騒いだり踊ったり振りコピしたり、そういう一過性の興奮や刺激、すぐに言葉にできる「感動」ではなくとも、体験した者のその後の人生にじわじわと影響し続ける、私の信じるアートそのものでした。

 美術館やギャラリーに展示されたものを観て、歴史や文脈を知識として得るだけではない、その人の人生にとってかけがえのない体験がアートであると、お茶の間と芸術の世界を自在に行き来する稀有な存在のPerfumeが、その身をもって伝えてくれるのです。

■松村早希子
1982年東京生まれ東京育ち。この世のすべての美女が大好き。
ブログにて、アイドルのライブやイベントなどの感想を絵と文で書いています。
雑誌『TRASH-UP!!』にて「東京アイドル標本箱」連載中。
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