EXILE TETSUYAが語る、LDH流の360度ビジネス 「軸となっているのはダンス」

 EXILEのTETSUYAが、昨年末に開催された、マスコミ・コンテンツ業界に特化した仕事情報サイト『クリ博ナビ』が主宰する2019年新卒者向けのイベント『仕事サミット』にて、エイベックスとLDHがコラボして行う初めてのセミナーに登壇した。エイベックスマネージメントの小野展稔氏、LDHの新井義浩氏とともに、両社の企業の魅力、そして“エンターテインメント界を支える仕事の魅力”についてのトークセッションを行い、大学3年生約600名の前で、自身の仕事の魅力や夢への向き合い方について語った。音楽ビジネスを考える上でも、非常に有意義なトークセッションとなったので、リアルサウンドでは改めてその模様をレポートしたい。

TETSUYAが持つ“360度のビジョン”

 盛大な拍手に迎えられ、「皆さん盛り上がってますかー?」と勢いよく参加者たちへ呼びかけたTETSUYA。新井氏いわくLDHの「想い」を体現するアーティストであり、LDHの360度のビジネス展開に対して、彼もまた360度のビジョンを持っているという。

 TETSUYAは、EXILE、EXILE THE SECOND、DANCE EARTH PARTYと所属する3つのグループで活動する傍ら、「EXILE パフォーマンス研究所」「DREAMS FOR CHILDREN」さらには「LDH kitchen」と、その活動は多岐に渡る。『月刊EXILE』の連載から始まった「EXILE パフォーマンス研究所」では、“もっといいパフォーマンスを届けたい”という想いから、アディダスにとって世界初となるダンスシューズの開発に携わり、大学機関に客員教授として赴き、ダンスへの学術的なアプローチを試みているという。また、自身も3月まで早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に在籍し、修士論文が優秀論文賞を受賞した。

 ダンスを学問として扱ううちに生まれた“ダンスを教育に”、“子どもたちへダンスを”というTETSUYAの想いは、「DREAMS FOR CHILDREN」としてさらに大きく引き継がれる。LDHの社会貢献部門であるこちらでは、小中学生向けのダンス大会の開催、東北へ赴き、復興支援ソングである『RisingSun』を中学生たちと毎年踊るなど、ダンスを通して子どもたちと交流している。TETSUYAは、「社会貢献とは大げさなものではなく、誰かひとりが笑顔になれば社会貢献になるのではないか」と語る。

 さらにTETSUYAは「ストリートダンスを、オリンピック、パラリンピックの正式種目にすること」が将来の大きな夢だという。2020年のオリンピック東京開催に向けて、世界中の人たちに楽しんでもらいたいと力強く述べた。

 TETSUYAが取締役を務める「LDH kitchen」で、自身がプロデュースするコーヒーショップ「AMAZING COFFEE」については、コーヒー好きが高じ、日々メンバーやスタッフに差し入れなどをしていたところ、EXILE HIROから「お店にしてみないか」との提案が。はじめは少し迷ったようだが、「将来、コーヒー屋さんになりたい」という夢を持つ生徒が、エンタテイメントスクールのEXPGにいたことから、夢が繋がり、背中を押されたという。

 これら全ての始まりにして、現在の軸となっているのはやはりダンスだという。ダンスが仕事になり、ダンスから様々な可能性が生まれ、仕事を通じて自分の可能性が広がっていく。そしてダンスを想い、ダンスをやり続けるためには、それを支えるために周りに沢山の人々が必要だという。「小野氏、新井氏をはじめとし、信頼できる方々がいるからこそステージに立てている」とTETSUYAは語る。

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