ラストアイドルが語る、デビューにかける思い 「覚悟とか受け入れる強さが全然違う」

ラストアイドルが語る、デビューへの思い

収録前日に「ああ、もうあの衣装を着られないかも」と(長月)

ーー番組では皆さん、挑戦する側、挑戦を受ける側としていろんな感情があったと思いますが、挑戦者から「立ち位置○番、○○さん」と指名されたときは正直どういう心境なんでしょう?

吉崎:そこは意外と、みんな思ってることはバラバラそうだよね。

他のメンバー:うんうん。

吉崎:私は自分に自信を持ってないとダメだなと思って。最初の頃はずっと自信を持てなくて、挑戦者が来ても「当てないで!」って目線をそらしてたんです(笑)。でも、初期メンバーが2人(吉崎、安田)だけになってしまって「いつ指名されてもいいような覚悟でいないとダメなんだ」って気持ちを切り替えた日に、初めて挑戦者から指名されたんです。そのときはもう「私は負けない!」っていう気持ちができていたから、「私は石原さとみだ!」くらいの気持ちで収録に臨みました(笑)。

長月翠

長月:でも、なんとなく「あ、今日(指名)くるわ」ってわかるんですよ。私の場合は一回負けているんですけど(※長月は10月21日放送の第11回で蒲原令奈に敗退したが、蒲原の辞退で再挑戦。暫定メンバーに復帰)、そのときは収録前日に「ああ、もうあの衣装を着られないかも」とふと思ったんです。実際、収録当日もみんなに言ってたしね。

安田:うん。「今日、嫌な予感がする」って言ってました。

長月:そうしたら自分の勘が当たって、本当に負けちゃったので(苦笑)。対戦のときは考えることをやめたいなと思うぐらい、感じることがあるんですよ。

吉崎:収録日はごはんが喉を通らない子も多いし。

鈴木:私は胃が痛くなって、お弁当を全然食べられなくて……。

安田:私は最初の頃は残りたいって気持ちが強くて、スタッフさんとしてでも残っていたいと思ってました(笑)。

他のメンバー:(笑)。

安田愛里

安田:もともと『ラストアイドル』に応募したときも、これで残れなかったら芸能界を辞めて、一般の女の子に戻ろうと思っていたんですけど、番組が始まると「やっぱり芸能界をここまで続けてきたんだから、少しでもしがみついていたい!」と思うようになったんです。だから最後の収録の頃には、自分の中で芸能界でやっていく覚悟も決まって、悔いの残らないように頑張ろうと思ってました。

スタジオから退場していく姿がずっと頭から離れなくて(古賀)

ーーさっき吉崎さんが「最初はメンバーとも仲良くならないでおこうと思った」と言っていましたが、それは誰がいついなくなるかわからないから?

長月:そうですね。仲良くなったその子が負けていなくなったら寂しいし、勝って新しく入ってきた子をちゃんと受け入れてあげられないんじゃないかっていう怖さは、全員にあったと思う。仲は良いんだけど、友達にはなっちゃいけないなという距離感でした。

吉崎:わかる。半分以上メンバーが入れ替わったときも、「誰も悪くない」って感情が自分の中でずっと渦巻いていて。たぶん、この経験をしてないほかのアイドルさんとは、覚悟とか受け入れる強さが全然違うと思います。

長月:でも、途中から誰かが負けることが怖くなくなったときが、一番怖かったです。「あ、慣れたんだ」って。

吉崎:わかる。

長月:涙は出るけど、悲しくない。それが当たり前なんだって思ったときがね。

吉崎:だからみんな、一回心が死んでるんじゃないかな(笑)。

他のメンバー:(笑)。

ーー番組開始時からのメンバーが吉崎さんと安田さんだけになって、そのちょっとあとくらいからグループの雰囲気が少し変わりように映りましたが?

吉崎:初期メンバーが2人だけになってしまったあとはどうしても気持ちが切り替えられなくて、収録後に(安田と)2人でごはんに行って、緑茶を飲みながら号泣して(笑)。「今のラストアイドルは、周りからどう思われているんだろう?」とか話したよね。

安田:あったね(笑)。

吉崎:でも、そこで泣いたのが正解で、次の日から気持ちがスパッと切り替えられて。今のメンバーで頑張ろう、ゼロからでいいから頑張ろうと思えるようになったんです。

安田:逆にしっかりしないとダメ! ってね。だって、みんな良い子なんですよ。

ーーそれこそ8~9月の放送と、11月後半から12月にかけての放送とでは、全然グループの雰囲気が違って見えるんですよ。

吉崎:けど、逆に恥ずかしいよね、番組内で成長しすぎて。

古賀哉子

古賀:私は相澤さん(相澤瑠香。初期暫定メンバーで、現在セカンドユニット「Good Tears」メンバー)に勝って今ここにいるんですけど、収録のときも相澤さんは歌う前から泣いていて。その泣き顔のイメージが鮮明に残っているんです。しかも、収録が終わって福岡に戻ってからも、相澤さんがスタジオから退場していく姿がずっと頭から離れなくて。そこから、「こんなにアイドルに命をかけてやってきた女の子に勝ったんだから、ここで負けちゃダメだ」って思いがどんどん強くなりましたね。

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