『世界はどこまで青空なのか?』インタビュー(その2)

NGT48 西潟茉莉奈&山口真帆、“お姉さんメンバー”が考えるグループ・個人活動の重要性

 12月6日に2ndシングル『世界はどこまで青空なのか?』をリリースしたNGT48。今春のデビュー以降、『AKB48 49thシングル選抜総選挙』での躍進など進境著しいグループの中で、今回リアルサウンドでは西潟茉莉奈、山口真帆の“お姉さんメンバー”二人にスポットを当てて話を聞いた。結成からデビューまでの長い期間をどう受け止めていたのか、北原里英や柏木由紀といった偉大な先輩の背中を見ながら考える自分たちの役割、デビュー2年目を迎えるグループの目標まで、現在の二人が見据える視野について掘り下げた。(香月孝史)
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 「デビューまでの間は、すごく素敵な準備期間」(西潟)

――2ndシングル『世界はどこまで青空なのか?』がリリースされました。表題曲は前作『青春時計』とは大きくイメージが違いますが、この曲についての印象を聞かせてください。

西潟:ロック調で、今までのNGT48になかったメッセージ性のある曲だなというのが、率直な感想です。今までのNGT48には恋の歌などはあったんですけど、こんなに誰かに伝えるための曲というのは初めてだったので、「おー!」って思いました。

山口:恋愛の切ない歌も、もちろん共感していただける方はたくさんいると思うんですけど、これは前しか向いていない歌で、男性も女性もいろんな年齢層の方に共感してもらえる歌なんじゃないかなと思います。これまでの曲と同じように、新潟の綺麗な自然が映ったMVにもNGT48らしさがあるんじゃないのかな。

山口真帆

――「世界はどこまで青空なのか?」のMVは山戸結希監督が手がけた12分の作品ですね。

山口:でも、出来上がったMVを見て、長いとは感じなかったです。自分たちの曲だからというのもあるかもしれないですが、ストーリー性があって、けれどもくどくなくて。

西潟:アイドルを目指している子にはぜひ見ていただきたいMVになってますね。ちょうど今、AKB48グループのドラフト3期生オーディションをやっている最中ですけれども、アイドルを目指している皆さんもそうですし、何か夢を追いかけている人に見ていただけたらなと思います。

――NGT48名義のシングル表題曲という意味では、「青春時計」とはまた対照的な曲調の武器が増えたことになります。

山口:今年の『AKB48 49thシングル選抜総選挙』で5位になって知名度もすごく上がった荻野由佳ちゃんがセンターをやっている曲で、その由佳ちゃんのストーリーがMVになっているのも嬉しいですね。デビューの前に『AKB48グループ リクエストアワーセットリストベスト100 2017』で1位にしていただいた「Maxとき315号」も、デビュー曲の「青春時計」もほんわかしたところがある曲だと思いますが、「世界はどこまで青空なのか?」はその2曲とは全然テイストが違って、伝えたいことが溢れ出ているような歌ですね。メッセージ性があっていい歌だなと思います。

西潟茉莉奈

――NGT48は2015年の結成からデビューシングルリリースまでの期間が長かったですよね。グループとしての活動はしつつも、NGT48名義のCDがなかったこの期間を振り返って、どう感じていますか?

西潟:でも、そんなに長いとは思わなかったですね。48グループの中でも、NGT48は結成からデビューまでが一番長かったグループなんですけど、その期間にも劇場公演や新潟県の企業さんのお仕事、またこうやってお話をさせていただく機会など、ありがたいことに本当にたくさんのお仕事をいただいていたんです。なので、デビューまでの間は、すごく素敵な準備期間をいただいたと思っています。

――そして今年4月のCDデビューから半年が過ぎました。この半年間は、その準備期間と比べてどのような変化があったのでしょうか?

山口:やっぱり、初めてお仕事をさせていただく方々にお会いする時や、ロケで新潟のいろいろな場所に行った時などに、自分たちのCDを渡すことができる。これはすごく大きなことだと思います。デビューまでの期間が長かったぶん、私たちはいつデビューできるんだろうっていう気持ちはそれぞれにあったと思うので、デビューできるのは当たり前のことじゃなくて、本当にありがたいことなんだと実感できました。

――これからは定期的にシングルがリリースされて、NGT48オリジナルの楽曲がどんどん増えていくわけですよね。

山口:それは分かりませんが、デビュー前は、ライブで披露できるNGT48の曲が「Maxとき315号」と「みどりと森の運動公園」の二つだったんですよね。シングルを出させていただくと表題曲だけじゃなくカップリング曲もあって、それを披露できるのが嬉しいですし、やっぱり自分たちの曲はモチベーションも上がったりもします。ファンの方にとっても、「曲のどの部分でこのメンバーのコールをする」みたいなことが増えていくと思いますし、そういうことも嬉しいですね。ただ、デビュー前に「Maxとき315号」が『リクエストアワー』で1位になったことで、すごく注目していただいたという実感もあるんです。ご年配の方やお仕事で初めてお会いする方も、あの曲が大好きなんだって言ってくださったり。『リクエストアワー』ってすごくチャンスの場だと思うので、今回のシングル曲もまた、『リクエストアワー』で上位に入りたいという思いがすごくあります。

――その意味では、デビュー前にすでに看板になる曲が生まれていたんですよね。

山口:はい、デビューまで長い準備期間のおかげでNGT48の代表曲が生まれたと思うので、これからはそれを更新していけるように頑張りたいなと思います。

――デビューとなった『青春時計』から約2カ月後、今年の6月には『AKB48 49thシングル選抜総選挙』が開催されました。NGT48メンバーが数多くランクインしたことで、グループの勢いが話題にもなりましたね。

西潟:そうですね。速報で荻野由佳ちゃんが1位にもなりましたし、最終結果では80位までに10人ランクインさせていただきました。きっと「Maxとき315号」が『リクエストアワー』で1位になっていた勢いもあったと思いますし、4月にデビューさせていただいたばかりということもあって、素敵な偶然が重なった結果だと思います。

――総選挙の反響はどんなところで感じましたか?

山口:新潟の企業さんのご支援をすごく感じました。開票イベント当日に、新潟を走っているバスの電光掲示板に、「53位:山口真帆 おめでとう」と掲示してくださったり、私と茉莉奈ちゃん、加藤美南ちゃん、荻野由佳ちゃん、北原里英さんの5人で、栗山米菓さんのお菓子「ばかうけ」とコラボさせていただいているんですが、その5人全員が総選挙でランクインしたのを受けて、「ばかうけ」の売り場に「○位おめでとう」と書いていただいたり。それから、選抜総選挙はニュースなどで取り上げていただくことが多かったですし、あの壇上に上がることはすごいチャンスだったんだなと思いました。

――地元企業との関係もまた、長い準備期間の積み重ねですよね。

西潟:そうですね。新潟の皆さんがNGT48を受け入れてくださったおかげです。新潟の皆さんは結構熱い方が多くて、その熱い思いを総選挙でもぶつけてくださったというか、応援してくださったんだなと感じます。

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