BUCK-TICK櫻井敦司とジュエリーブランド『GRAVITY』の邂逅ーーこうづなかば氏に聞く

「カッコいい」と形容されるジュエリーは、すごく少ない

ーーその意味でも、イメージキャラクターとなったBUCK-TICK・櫻井敦司さんの存在は、非常に重要であるように思いますが、今回櫻井さん起用した理由は?

こうづ:以前、お仕事をご一緒させていただいたという縁はもちろんあるんですけど、僕が作っているSFの世界と櫻井さんがパッと繋がったのは、去年BUCK-TICKが出した『アトム 未来派 No.9』というアルバムなんです。僕はBUCK-TICKのタイトルがいつも大好きなんですけど、アトム、未来派、No.9って、全部僕のストーリーのなかにも入っているんですよね。アトムは手塚治虫の「アトム」が僕のSF原体験ですし、未来派は僕が学生時代に知った芸術運動として影響を受けたものだし、僕の物語には9人の探索者が登場するんです。それで、やっぱり自分の世界観と、すごく近いんだなっていうことに改めて気づいたというか……そう、僕の物語には、永遠に生き続ける両性具有の王様が出てくるんですけど、「これって櫻井さんだよね?」って思って。そこで全部繋がったんですよね。それでダメ元でお願いしたら、快諾してくださいました。

ーー本当にピッタリだと思います。高津さん自身は、今後「GRAVITY」をどんなブランドにしていきたいと考えているのでしょう?

こうづ:そうですね……これまで、ロックな感じのジュエリーっていうのはあったと思うけど、ちょっとバイカーっぽいものが多かったというか、ロックのジャンルで言ってもグレイトフルデッドとか、アメリカ系のロックなイメージのものが多かったと思うんですよね。でも、僕の「GRAVITY」はハードロック系ではなく、もう少しインテリジェントのあるロック、それこそデヴィッド・ボウイから派生していったようなもの……現代で言ったら、ちょっとテクノロジーを使ったようなものをイメージしているんです。それこそまさに、BUCK-TICKのサウンドのような。だから、ロックが好きなんだけど、ハイクオリティで上品なものが好きな方たちに、是非つけて頂けたらと思ってます。

ーー男らしさや強さを演出するようなジュエリーではなく。

こうづ:そう、「かわいい」とか「クラシカル」とか、いろんな形容詞があると思うんですけど、「カッコいい」と形容されるジュエリーは、すごく少ないと思うんですよね。クラシカルで綺麗だとか、かわいらしいとか、ごつくて男っぽいとかはあるけど、現代アート的というか、デザインをそぎ落としたような「カッコいい」ジュエリーって、案外無いのかと思って。そういう感じのものを、創っていきたいなと思っています。そういえば2001年宇宙の旅というSF映画のラスト直前で主人公のボーマン船長が宇宙服のままクラシカルな部屋に現れるというシーンがあるんだけど、そのイメージはGRAVITYに非常に強く反映していると思う。つまり未来的な世界と過去的な世界をワンセットで見せるというイメージ。これが僕にとって「かっこいい」の原点なのかもしれないなぁと。デヴィッドボウイやBUCK-TICKにも同じ感覚を感じるんですよね。

ーー先ほどおっしゃっていたような、物語の一部を身につける楽しみもありますよね。

こうづ:まさにそうですね。ただ、僕が作った物語っていうのは、もちろんあるんですけど、買って頂いた方のストーリーを、そこに乗せて頂いて構わないというか、それが混ざっていく感じなのかな。だから、僕の世界観がすべてということではないんですよね。そこに入って楽しんでもらうのもいいけど、そこにみなさんの独自の物語を加えてもらえたら、嬉しいですね。ある部分だけ自分の誕生石にしたりとか、そういうカスタマイズはできるようにしようと思っているので、そういうことを、ご自分の人生の物語のアクセントとして楽しんでもらいたいですね。

ーーある世界観に自分の物語を重ね合わせる……それも音楽と似ていますね。

こうづ:そうですね。僕は単純にロックミュージックファンなので(笑)。それが何か色々やっているうちに、ジュエリーになったということなんです。だから、そういう意味でも、音楽好きの人につけてもらえたらとても嬉しいですね。

(取材・文=麦倉正樹/インタビュー・リング写真=青木弘/GRAVITYイメージ写真=松田隆/スタイリング=清水ケンイチ/ヘアメイク=山路千尋)

■GRAVITY 商品情報
『THE KING GRAVITY the Black Diamond』
『THE QUEEN GRAVITY the Black Diamond』
18k GOLD 10 Black Diamond
発売:2017年10月21日
予約はGRAVITYオフィシャルホームページより

nakaba kowzu art works

■BUCK-TICK リリース情報
『BABEL』
発売:2017年11月15日(水)
〈収録曲〉
01. BABEL [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
02. Moon さよならを教えて (Takkyu Ishino Remix) [作詞:櫻井敦司 / 作曲:今井寿]
【完全生産限定盤A (SHM-CD+Blu-ray)】¥2,380(税抜)
【完全生産限定盤B (SHM-CD+DVD)】¥1,880(税抜)
【通常盤 (SHM-CD)】¥1,000(税抜)

・完全生産限定盤特典(完全生産限定盤A/B共通)
1. Blu-ray/DVD : 「BABEL」MUSIC VIDEO収録
2. 次作アルバム予告編先行試聴シリアルコード封入
 [ストリーミング可能期間:2017年11月15日(水)0:00~12月31日(日)23:59]
3. スペシャルデジパック仕様
4. 購入者対象キャンペーン応募券封入

■BUCK-TICK ライブ情報
『THE DAY IN QUESTION 2017』
10月21日(土)埼玉:大宮ソニックシティ 大ホール
10月29日(日)神奈川:川崎市スポーツ・文化総合センター
11月4日(土)石川:本多の森ホール
11月11日(土)兵庫:神戸国際会館こくさいホール
11月12日(日)京都:ロームシアター京都(京都会館) メインホール
11月18日(土)栃木:栃木県総合文化センター メインホール
11月23日(木・祝)宮城:仙台銀行ホール イズミティ21
11月26日(日)北海道:わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)
12月2日(土)大阪:オリックス劇場(旧:大阪厚生年金会館)
12月3日(日)大阪:オリックス劇場(旧:大阪厚生年金会館)
12月7日(木)愛知:日本特殊陶業市民会館フォレストホール(旧:名古屋市民会館)
12月8日(金)香川:サンポートホール高松 大ホール
12月10日(日)広島:広島上野学園ホール
12月16日(土)熊本:熊本県立劇場 演劇ホール
12月17日(日)福岡:福岡サンパレスホテル&ホール
12月23日(土・祝)群馬:高崎アリーナ
12月28日(木)東京:日本武道館
12月29日(金)東京:日本武道館

BUCK-TICK オフィシャルサイト

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