佐藤広大が語る、ブラックミュージックの影響生かした“表現の幅”「絶対必要なパズルのピース」
発信する側として自分を磨いていきたい
ーー驚いたのはラップです。それこそ同じ人に思えなかった。声の低いところもすごく出ていて、男前なラップだなと。
佐藤:男らしさを狙って、チェスト・ボイスを意識しました。あと子音の強さですね。ホントにツバを飛ばすぐらいに発音してたので、滑舌よく聞こえると思います。ここまで子音が強いラップは初めてやりましたね。
ーーホントにいろんな引き出しがどんどん開いているんですね。
佐藤:最初に言ったように、「次はどんなことをやるんだろう?」って思われる存在でいたいんですよ。テクノも好きなんで、デトロイト・テクノ的なこともやテクノ・ポップ的なこともやってみたいし、もろポップ、もろロックなこともやってみたいなと。
ーーそれで思い出したんですけど、先日ライブでウルフルズの「笑えれば」を歌ってました。泥臭いソウルフルさがすごく印象的で。
佐藤:実は、それ、いちばんやりたいものなんです。というか、僕のいちばん真ん中のものですね。スタイリッシュなこともやりつつ、最終的には「あいつ魂の歌を歌うね」ぐらいの存在になれたらと思っているんです。日本人としていかに日本語で魂を届けるか、そこは目指していきたい。でもそこに行き着く過程では、「MONEY IN THE BANK」みたいな曲も必要だと思ってるんです。
ーー壮大なプランがあっての一曲なんですね。
佐藤:トータルで自分の世界と呼べるものを作っていきたいですね。歌だけじゃなく、人間としても成長しつつ。
ーー「笑えれば」を聴いたとき、心の芯がのぞけた気がしました。
佐藤:「音楽で人生は変えられる」って僕は本気で思ってるんですよ。すごく落ち込んでるときにライブを観て、もう一度立ち上がろうと思えることってあるじゃないですか。もしかしたら歌が命を救えちゃうかもしれない。それって本当に素敵なことだと思うし、なにより僕自身がそうやって人生を変えてこれたので、今度は発信する側として自分を磨いていきたいと思ってるんです。
ーー将来、そういったド真ん中の曲を生み出すことも目標ですか?
佐藤:そうですね。実は僕の真骨頂という曲が1曲あるんです。ふとしたときにマジで心から溢れたことを綴った曲。リリースはしてないので、知ってるのは僕のライブに来てくれてた一部の方たちだけなんですけど。時機到来となったときに出せれたらいいなと。
ーー楽しみが増えました。8月、10月と配信が続くそうですね。
佐藤:はい。配信ではブラックミュージックに特化したものがやりやすいと僕は思ってるんです。マニアックな人が目を止めるようなものをやってもいいのかなと。「佐藤広大ってけっこうイケイケな音楽もやるんだね」というふうに、アルバムに向かうひとつのストーリーとして認識してもらうことが重要だなと。今後のビジョンにとって絶対必要なパズルのピース。いつかそれがしっかり報われるときが来ると思ってます。
ーーそろそろアルバムに照準が合ってきてるんですね。
佐藤:たった今制作してるのは、ブラックミュージック寄りのサウンドが多いですね。歌詞にもすごくこだわってます。ユニークな曲もできてきつつあるので、ぜひ、楽しみにしててください!
(取材・文=藤井美保/写真=竹内洋平)
■リリース情報
『MONEY IN THE BANK』
発売:2017年6月21日(水)
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※さらに8月&10月のDigital Singleのリリースも決定。
■ライブ情報
『佐藤広大 リリース前夜スペシャル・トークLIVE~MITB~』
「MONEY IN THE BANK」のリリースを記念してリリース前夜の6/20(火)の夜、初のLINE LIVEを実施
放送日:6/20(火)20:00〜
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