阪本奨悟の一筋縄ではいかない“面白さ” デビュー直前ワンマンで見えた、シンガーとしての可能性

阪本奨悟の一筋縄ではいかない“面白さ”

 実は筆者は過去『Amuse Fes 2015 BBQ in つま恋』を訪れた際、オープニングアクトという重責を果たし、物怖じせずに岡野昭仁(Vo / ポルノグラフィティ)と並んで「Runner」(爆風スランプ)を歌う阪本に驚いたのを記憶している。その後も『全国阪本化計画』などを通じて100回以上ライブを行なってきた阪本。本公演の後半ではバンドセットで手拍子で会場を盛り上げながら「HeyHeyLaLa」、ハンドマイクで飛び跳ねるように「ハルカゼ」と続けてアップテンポな楽曲を歌唱し、堂々と会場を盛り上げる姿にさらなる成長を感じた。

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「大阪で路上ライブを始めたばかりの頃は『怖い』と思っていた」
「『感じることすべてを歌に』と死に物狂いで曲を作っていた」

 終盤でストリート時代を振り返り、感慨深げな表情を見せた阪本。『怖い』と感じても逃げずに自分や現実と向き合い、全てを音楽にぶつけてきたからこそ、彼は今ここに立つことができているのだ。全身全霊をかけた魂からの言葉やメロディが、幅広い年齢層のリスナーの共感を呼んでいることを改めて感じる言葉だった。そして本編最後に、新曲であるラブソング「鼻声」を披露。優しく歌う阪本の甘い声に、会場はじっくりと聴き入っていた。

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 アンコールではギター1本で「しょっぱい涙」を再び歌唱。「鼻声」で見せた優しい歌声とはギャップのあるロックな一面を見せた。終盤にも関わらず疲れを感じさせぬ力強い声と晴れ晴れとした阪本の表情には、シンガーソングライターとしての可能性が満ち溢れていた。心の叫びが表れた真っ直ぐな歌詞や澄んだ歌声、演技経験を生かした表現力の豊かさ……全てを武器に、メジャーというフィールドでも戦い続けるはずだ。終始素直に周囲への感謝を口にしていた彼に、長い<助走>の終わりと、<輝く>始まりを確信した“夜明け前”だった。

(文=村上夏菜)

■セットリスト
1.Please me!!
2.しょっぱい涙
3.You Can Shine
4.I Never Worry 〜虹の向こうへ〜
5.オセロ
6.Fly
7.NEVER (Acoustic ver.)
8.Treasure(Acoustic ver.)
9.ながれ
10.HeyHeyLaLa
11.ハルカゼ
12.ネガイヲコメテ
13.鼻声
Encore
1.しょっぱい涙(Acoustic ver.)
2.アスファルトに咲く花

■リリース情報
『鼻声 / しょっぱい涙』
発売:5月31日(水)
価格:初回限定盤(CD+DVD)¥1,800+税
通常盤(CD only)¥1,200+税
※通常盤の初回プレス盤にはTVアニメ「王室教師ハイネ」 描き下ろしイラストワイドキャップステッカー付

<CD収録曲>
1. 鼻声
2. しょっぱい涙 <テレビ東京系アニメ「王室教師ハイネ」オープニングテーマ>  
3. 鼻声 (instrumental)
4. しょっぱい涙 (instrumental)

<DVD収録内容>※初回限定盤のみ
鼻声 (Music Video)
しょっぱい涙 (Music Video)

阪本奨悟 ワンマンLIVE 2017『Predawn ~君の鼻声と僕のしょっぱい涙~』@原宿ASTRO HALLより3曲を収録
(Fly、Treasure、ながれ)

<予約特典>
A!SMART特典:B3ポスター(A!SMARTオリジナル) + 「全国阪本化計画」ステッカー
店舗特典:B3オリジナルポスター
ライブ会場特典:「鼻声/しょっぱい涙」 アザージャケット ※数量限定

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