宇多田ヒカル、SuchmosらMVで注目 映像作家・山田健人の“ストイック”な手腕を読む

 派手な衣装やセットに頼らず、あくまで映像効果でダークな世界観を生み出し、楽曲により深みを感じさせる山田の映像。過去にインタビューで「「いま、ここ」ではないどこかを夢見て想いを馳せるというよりは、置かれている環境をフルに生かして、決して甘えることなくやりたいことをやる」と語っていたが、そのストイックな精神が映像からも伝わってくる(参考:東京の音楽シーンを支える映像作家 dutch_tokyoに聞いた「いまを生きる」若手ミュージシャンの肖像とは)。そのように作られた映像だからこそ、私たちはそこから目が離せなくなってしまうのだ。同インタビューで「人が作って伝えるものという意味では、音楽も映像も写真も絵もビジネスも同じ。人間として波長があうことが前提にある」と語った山田。宇多田に続いて次はどんなコラボレーションを見せてくれるのか、考えるだけで胸が高鳴る。

(文=村上夏菜)

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