『メジャー2ndアルバム「レインボー」完成ツアー』追加公演レポート

在日ファンクのライブはドキドキが止まらないーー『レインボー』ツアー追加公演レポート

 

 続いて「叩かない戦い」。このバンドの曲は、本当にメッセージ性が高い。頭の中を曲という形にしてアウトプットできるハマケンの才能に衝撃を受ける。そんなことを考えていると、ドラムの永田がピアニカを持って前に出てきた。思うように吹けない様子を、ハマケンが携帯で撮影し戯れる。こういう自由さが彼ららしさでもある。なんとも緩い雰囲気になったところで、「在日ファンクは平和を目指す!平和じゃないとやってらんないよね!」と言い、スッとドラムへ戻る永田。普段あまり見れない永田の姿に、思わず笑みが溢れた。

 恒例のジェントル久保田による物販紹介コーナーが終わると、「きず」「断固すいません」とアップテンポの曲がスタート。ホーン隊のソロやハマケンのダンスなどが次々と繰り出されてヒートアップするものの、続く「ほうよう」で一旦クールダウン。この緩急の付け方が病みつきになる。まるでジェットコースターに乗っているかのようだ。落ち着きを取り戻すと、最後は「縁の下の力持ち」「それぞれのうた」と、在日ファンクらしい曲を繰り出した。

 

 アンコールでは、「男はつらいよ」のカバーが披露される。ホーン隊が大活躍する在日ファンクアレンジだ。ラストナンバーの前には、11月8日に同会場で行なわれる『在日ファンク×チャン・ギハと顔たち ジョイント・ツアー』を告知。そして、永田が「ハマケンに言いたいことがある。星野源よりお前の方がカッコイイよ」と天丼し、歓声が上がったところで「場」へ。ハマケンが客席にダイブするという、珍しいシーンも見られ、大盛況のうちに幕を下ろした。

 在日ファンクは、ワクワクが詰まったおもちゃ箱のようなバンドだと思う。FUNKという土台の上に、様々な表情の楽曲、目で見て楽しいパフォーマンス、笑いが溢れるMC、メンバーの個性的なキャラクター、ファンとの距離感の近さが詰まっており、それら全てをひっくるめて「在日ファンク」なのだ。きっとこの先、ファンが増えてより大きな会場でライブをすることになっても、彼らはこれらの要素全てを無くすことなく、在日ファンクであり続けるだろう。

(文=高橋梓/撮影=高田梓(AZUSA TAKADA))

■ライブ情報
『在日ファンク×チャン・ギハと顔たち スプリット・ツアー』
公演日:2016年11月8日(火)
会場:日本 代官山 UNIT
出演:在日ファンク/チャン・ギハと顔たち
開場/開演:18時30分/19時00分
前売/当日:4500円(+D)/未定
問合せ:VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900(平日12:00-17:00)
※9/2 大阪BIG CAT公演、10/1 キネマ倶楽部公演、10/12 代官山UNIT公演のチケット半券提示で当日¥1,000-キャッシュバック

公演日:2016年11月10日(木)
会場:日本 心斎橋 Music Club JANUS
出演:在日ファンク/チャン・ギハと顔たち
開場/開演:18時30分/19時00分
前売/当日:4500円(+D)/未定
問合せ:GREENS 06-6882-1224 (平日11:00-19:00)
※9/2 大阪BIG CAT公演、10/1 キネマ倶楽部公演、10/12 代官山UNIT公演のチケット半券提示で当日¥1,000-キャッシュバック

■関連リンク
在日ファンクオフィシャルHP
日本コロムビアオフィシャルHP

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