2ndシングル『小さな声』リリースインタビュー
NYコレクション出演も決定! Irisが語る“シンデレラストーリーの途中”
「14歳の時にいじめられて自分の気持ちを出さなくなった」
ーーそんなにシャイなIrisさんがこうして、人前で歌を歌ったり、ランウェイを歩いたりっていうのは、意外なことじゃないですか?
Iris:それは、なぜか大丈夫なんですよね。もともと、あまり話をするのが得意じゃないんです。マレーシアにいた時もそんな感じだったから、たくさん詩や歌詞を書いたりしていて。そこでわたしの気持ちをのせて歌で歌うっていう。話すのが下手なんです。歌だったら大丈夫なんですけど。
ーーそれが表現することの原点なんですね。
Iris:そうですね。歌は小さい頃から好きで、よく歌っていたんですけど。曲を作る原点は、そういうふうに自分の思いを歌詞にしたりすることでした。
ーーどういうときに書くことがいちばん多かったんですか。
Iris:悲しい時もそうだし、嬉しい時もそうだし、怒ってる時も結構多いかもしれないです(笑)。
ーー歌詞でなら、そんなふうにいろんな自分が出せるんですね。
Iris:歌詞は、例えば他の人が見た時に、それが本当のことかどうかってわからないじゃないですか。フィクションだって思うかもしれないし。わたしが怒ってる相手のことも、誰だからわからないし(笑)。それが面白いですよね。
ーーカップリング曲「ナツコイ」はタイトルどおりに夏らしいレゲエチューンです。こちらは爽やかなムードですね。
Iris:これは最初にサウンドだけ聴いたら、夏らしくて海の感じがある曲なんですけど、歌詞を理解していったら、失恋の歌で。でも、すごくきれいな思い出となった、失恋の曲なんですよね。この曲は、ライブの時に面白いダンスを踊ろうと思ってるので、盛り上がる曲になるかなって思います。
ーーその振り付けは自分で?
Iris:はい(笑)。面白い振り付けになっていると思います。
ーーもう1曲「恋よ叶えて」もまたレゲエ風の曲で。こちらはとてもスウィートで、Irisさんの透明感のあるボーカルがとてもマッチしていますね。
Iris:これは、たくさんの人たちに、わたしのぶんまでいっぱい恋をして、恋を叶えてほしいなあと思って作詞家さんと一緒に書いた曲です。デビュー前にはあった曲で、1stシングルをリリースしてしばらくしたライブでは、やっていた曲なんです。やっとリリースすることができて良かったです。
ーー先ほどあまり話すのは得意じゃないから、自分の思いを歌詞にするようになったというお話がありました。普段からあまり感情を表に出さないのは、小さい頃からなんですか。
Iris:小さい時はすごくおてんばでしたよ。
ーーいつ頃から自分の気持ちを表に出さなくなったんですか。
Iris:中学生の時ですね。14歳の時に、学校でいじめられたりしたことがあって。あまりじぶんの気持ちをあまり出せなくなったんです。
ーーその時から、自分の気持ちを詩に書いていたんですか?
Iris:その時は、まだやってなかったんです。1年くらい友だちもいなったから、悲しかったですね。でも、高校生になった時に新しい友だちができて、リカバーできたんです。
ーー中学時代、その悲しい気持ちは何が助けてくれたんですか。
Iris:たくさん音楽を聴きました。うちに帰って、たくさん音楽を聴いて。その時は、中華圏の曲をよく聴いていたんですけど、悲しい曲が多かったですね。
ーーそういう歌を聴いて、勇気になった?
Iris:勇気とも違うのかな。聴いて、歌って、発散して、泣いてっていう(笑)。
ーー音楽と頑張ったんですね。
Iris:友達もいなかったから(笑)。でも、高校は友達もできて楽しかったんです。高校を卒業してすぐに、マレーシアの事務所に入ったんですけど。そこでは、なかなかスムーズにいかなくて。高校を卒業後は、進学だったりで友だちともバラバラになってしまったし、会える時間も減ってしまって。あの時から、曲を作ることをはじめたんです。
ーー曲を書くことは誰かが勧めてくれたんですか。
Iris:自分ではじめました。当時は、事務所には所属したけれど、仕事もあまりないし(笑)。でもこんなこと誰にも言えないし、それなら書こうと。
ーーそれが今につながりましたね。
Iris:はい。日本にも来ちゃいました! だから、すごく良かったです。
ーーそうやって自分で書きはじめてから、“わたしは自分で曲を作って歌おう”と思えましたか?
Iris:思いました。そして、書いた歌を事務所の人に見せたら、事務所の人もびっくりしていて。中国語で書いていたんですけど、社長は中国語があまりわからないから、どんな思いを誰に書いてるのかぜんぜんわからなかったと思いますけどね(笑)。それもまたちょっと面白くて。もっと書いてやれ! っていう。ワルいですね。
ーー人生も大きく変わっちゃいましたね。日本の事務所にスカウトをされて、日本で活動をしたらどうかと言われた時は、率直にどう思ったんですか?
Iris:「ほんとですか!?」って。信じられなかったです。でも、もしチャンスがあるなら挑戦したかった。もともと日本のことは好きで、興味があったから。留学だったり、勉強に行きたいなと思っていたんです。でも、高校を卒業してすぐに事務所に入ってしまったから、その機会もなくなってしまったんですけど。まさか、こういう形で来ることができるとはって、夢みたいです。感謝していますね。