DAIGO「KSK」、嵐「愛を叫べ」、カエラ「Butterfly」…ウエディングソングの人気傾向と今後
また、嵐の「愛を叫べ」は、昨年『ゼクシィ』のCM全般を担当したクリエイティブディレクター・箭内道彦からオファーを受け、制作された楽曲。今までのウエディングソングのバラード調とは違った、アップテンポなナンバーで、“祝福される側”としてプロポーズの当事者の思いを歌うのではなく、“祝福する側”の思いを歌った曲である。同氏は「結婚披露パーティでみんなで声を合わせて歌える新しい定番になるような、いわば国民的祝福歌。僕がイメージしたのは、新婦の友人たち、それが嵐の5人です」(ゼクシィCMサイト~プロポーズされたら、ゼクシィ|ゼクシィ)と嵐にオファーした経緯を、CMのコンセプトと共に説明している。
そして、箭内道彦から今年のCMソングのオファーを受けているのが、AKB48。作詞を秋元康、作曲を箭内道彦が手掛け、今年の『AKB48 45th シングル 選抜総選挙~僕たちは誰について行けばいい?~』で選ばれたメンバーが歌う曲として「しあわせを分けなさい」という曲が誕生した。同曲も“祝福するものが、真っ直ぐに想いを渡せるように”と祝福する側の目線で描かれている。現在放送しているCMでは、編曲を手掛けた亀田誠治と箭内道彦が歌うデモバージョンが使用されている。先日総選挙で1位となった指原莉乃をセンターにして歌う同曲は、今後AKB48を代表するウエディングソングとなっていく予感がする。
古くから定番曲としてある長渕剛「乾杯」や中島みゆき「糸」、安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」はもちろんだが、毎年新たに誕生し、定番となっていくウエディングソング。卒業で別れを歌ったり、クリスマスの思い出を歌う切ない曲想とは違い、全ての人が幸せで笑顔になれる祝いの曲が、これからも誕生してほしいものだ。
(文=大和田茉椰)