『第4回アイドル楽曲大賞2015』アフタートーク(前編)
「我々は80〜90年代をまだ生きてる」4人のアイドル論客が語る、アイドル楽曲とシーンの変化
『「メジャー」「東京インディーズ」「地方インディーズ」の3部門にするやり方も』(ピロスエ)
――ランキングに関しては、<T-Palette Records>勢がメジャー部門の上位を占めるという、これまでにない勢いをみせました。(※1位:Negicco「ねぇバーディア」、2位:Negicco「光のシュプール」、3位:アイドルネッサンス「YOU」、4位:アイドルネッサンス「夏の決心」、5位:アップアップガールズ(仮)「アッパーレー」、6位:lyrical school「ワンダーグラウンド」)
岡島:<T-Palette Records>を抜いて考えたとしたら、1位が私立恵比寿中学「スーパーヒーロー」で、2位がずんね from JC-WC「14才のおしえて」ということになりますね。
宗像:メジャー部門については「<T-Palette>楽曲大賞じゃないか」という意見をタイムライン上で見ました。あと、細かく言えば「<T-Palette Records>ってインディーズ勢に入るのでは?」という指摘も目立つようになったので、今一度ピロスエさんから説明したほうが良いんじゃないですか。
岡島:アイドル楽曲大賞自体、昔はメジャーもインディーズも一緒にしていましたよね。でも、一緒にしたらメジャーが上位を独占するからやめた、という経緯でしたっけ?
ピロスエ:メジャーとインディーを分けたのは、一緒にしちゃうと1人5曲しか入れられないけど、二つに分けると両方知っている人はそれぞれ5曲枠で10曲に投票できるから、より投票者の意向が反映されるかなと考えたんです。Tパレは、厳密に言えばインディーズなのかもしれないけど、投票者の肌感覚だったりシーン内の存在感的に、メジャー部門に入れた方が適切なのかな? と思ったんですよね。TOWER RECORDSのレーベルということは全国のショップで買えるわけだから、それもメジャー感あるし。でも、インディーズ部門にするべきだという声が大きいんだったら、いつでもそれには従いますよ。次回の楽曲大賞の開催前に、Twitterのアンケート機能を使って声を測ってみようかな? なんてことをちょっと考えています。あと、ひとつの案として「メジャー」「東京インディーズ」「地方インディーズ」の3部門にしちゃうというやり方もあるのかな、と。
――東京、地方に分けると地方のフックアップ性も生まれますね。
ピロスエ:それでTパレを東京インディーズにするとか。でもそうしちゃうとその分だけ東京インディーズの他のグループの順位がガクッと下に行っちゃうかもしれないのが難しいところですけどね。2015年に新設されたタワーレコードの新レーベル<箱レコォズ>と<youthsource records>に関しては、インディーズ部門にしているんですけどね。
宗像:<T-Palette Records>を気にしすぎじゃないですか。入ってないアーティストは入ってないですから。みんなしず風&絆〜KIZUNA〜のことを忘れたの!?
ガリバー:東京の地下の人は投票してくれるようになるかもしれないですけど、それ以上にややこしくなって「もういいや」と放棄してしまう人が増えそうで不安です。だから、メジャーとインディーズを合わせたランキングをもう一度見てみたいという気持ちはありますね。
(後編「ライブに依存しないアイドル」がシーンを変える? 評論家4氏が予測する2016年のアイドル界に続く)
(取材=中村拓海/構成=渡辺彰浩)
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