SCREEN modeが音楽で“さらけ出す”ものとは?「裸になった状態がビルドアップされていないと」

SCREEN modeの進化が向かう先

「極限からに無限に変わった」(勇-YOU-)

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勇-YOU-

ーー勇-YOU-さんの、この曲の第一印象は?

勇-YOU-:率直に、また新しいものが来たなと思いました。雅友さんの曲は毎回新鮮で、限界を知らないなという印象が非常にあって。アニメのタイトルに引っかけて言うと、極限からに無限に変わったなという印象を受けました。

ーーそれいただきます(笑)。

勇-YOU-:今回また新しいサウンドの中で、僕も新しい試みとしてラップの部分があったりとか、限度を超えて歩み続けているんだなと感じましたね。

ーー歌詞はどんなふうに?

勇-YOU-:アニメを見る前に『無彩限のファントム・ワールド』の原作小説を読ませていただいて、幻想と現実が入り混じる世界の話で、さっき雅友さんが言った脳科学っぽい感じがあって。ここにある飲み物も、触ってみないとあたたかいのか冷たいのかわからないように、これは幻想なのか現実なのか?ということもたくさんあるんじゃないか?と。たとえば頭の中でネガティブなことを考えていても、それは自分が作り上げた幻想の中でふさぎこんでいるんじゃないか?とか、そういう曖昧なことって、世の中にすごく多い気がしていて。

ーーはい。なるほど。

勇-YOU-:それならば五感をすべて研ぎ澄ませて、裸で飛び込んでいくぐらいの勇気を持ってみないかい?という歌詞にしたくて、そういう内容になりました。

ーー歌録りはさくさくと?

勇-YOU-:極端に長くかかったという印象はないです。でもラップが初めてだったので、リズムの取り方とか歌い方はいろいろ挑戦しました。声色も変えて。あそこは、現実の世界で頭の中でうごめいてるものを歌っているところなので、苦悩感をより出すために声色を変えてみました。

ーー新しいサウンドと新しい歌。ファンの人はいい意味でびっくりするかもしれない。

雅友:うん。

勇-YOU-:でもミュージックビデオのショートバージョンを公開したら、すごい好評で。幻想と現実の世界を描いた映像で、ビデオカメラに囲まれてパソコンを打ってるのが現実の世界で、クラブのシーンが幻想の世界で、五感を研ぎ澄ませてダイブしている躍動感のある映像と、頭の中でもがいている苦悩している感じと、二つのシーンがあるんですよ。しかもダンスの方もたくさんいて、めちゃめちゃアートな空間を作ってくれてるんで、監督の感性が素晴らしいなと思いました。

【SCREEN mode】TVアニメ『無彩限のファントム・ワールド』オープニングテーマ「Naked Dive」MV Short Ver.

ーーライブで歌うイメージも、もうできている?

勇-YOU-:いや、考えているところです。まだ一回も歌っていないので。年末年始にゆっくり考えたいと思います(笑)。

ーーライブでの強力な武器になると思うので、楽しみにしてます。せっかくなのでカップリングにもひとことずつ。「START LINE」については?

雅友:10年ぐらい前に、畑亜貴さんと僕が個人的に作っていた曲があって、それがこの曲の元になってるんですよ。ファイルを整理していたら出てきて、「これ、勇-YOU-に合うんじゃないか?」と思って、サビのメロディを勇に合わせて書き換えて、畑さんに歌詞も直してもらって。勇-YOU-が歌ったものを畑さんに聴いてもらったら、「勇-YOU-くんの声を聴いてまた全体的に直したくなった」と言われて。

勇-YOU-:すごいですよね。

雅友:だから、元の曲とはかなり違ってます。それをこの間のツアーで、アコースティックで歌わせてもらって。お客さんの反応も良かったので、シングルに入れてもいいんじゃないか?と。

勇-YOU-:初めて歌わせてもらった時から、体にすーっと入っていく曲だったんですよ。等身大の自分をそのまま映し出している曲だなと思っていて、ちょっと立ち止まりそうになった時に、自分自身へのエールを感じる曲だし。畑さんに素晴らしい歌詞を書いてもらって、ありがたくも恐縮なんですけど、本当にうれしかったです。歌うというよりは、自分の気持ちをそのまま言葉にしている感覚になれるので。畑さんが俺の声を聴いて、歌詞を直したいと思ってくれたというのは、声を聴いただけで俺の人となりをすごく知ってくれたのかな?と感じていて。さらに歌詞を変えていただいたことで、もっと自分に近づいたという実感が深まりましたし。

ーーなるほど。

勇-YOU-:しかも今年初めてのシングルですよね。表題曲の「Naked Dive」で、SCREEN modeとしての一つの進化を見せつつ、この「START LINE」は今年のスタートを切るという意味合いも込めて、カップリングにこの曲があるのは非常に意味が強いと感じています。

雅友:僕は畑さんと数えきれないくらい仕事をしてきて、毎回思うんですけど、手紙みたいになってるんですよ。「雅さん、こういうふうに書いておいたよ」みたいな、行間にメッセージがある。それを今回は勇-YOU-に向けて、手紙を書いたんじゃないかな?と思ってます。

勇-YOU-:うれしいです。

雅友:勇-YOU-にも感じてほしいですね、畑亜貴からの手紙を。なぜ彼女が歌詞を直したのかを。

勇-YOU-:大切に歌っていきます。歌うたびに畑さんを思い浮かべながら。

雅友:(笑)。

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